「時事深層」

クラウド使い低炭素家庭を

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2010年5月10日(月)

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温暖化ガス削減の切り札として重要性が増す家庭の省エネ。スマートメーター“いらず”のサービスが英国で誕生した。新コラムでは世界の先端ビジネスを紹介していく。

 家庭のエネルギー消費状況をガラス張りにする企業が、英国で注目を集めている。ケンブリッジのIT(情報技術)ベンチャー、アラートミーだ。

 同社は、家庭でのエネルギー使用状況を消費者自らがインターネットで詳細に監視できるようにした。パソコンからでも携帯電話からでもリアルタイムで把握できることから、消費者は光熱費を節約しようと、おのずと省エネに励むようになるという。

 「温暖化ガスの削減には、風力発電や太陽光発電を普及させるだけでは不十分だ。消費者の行動を変え、家庭の省エネを促進することが欠かせない」と創業者のピルグリム・ビアート氏は強調する。

 アラートミーの事業は、エネルギー使用量を測定する機器の販売と、その機器から収集されたデータを解析し、その内容をオンラインで提供するサービスからなる。サービス利用料は年間19.90ポンド(約2850円)で、将来はこちらを収益の柱とする計画だ。

グーグルともいち早く提携

サービス利用に必要な機器3点の値段は49ポンド

 サービスを利用するのに必要な最低限の機器は49ポンド(約7000円)で販売している。電力使用量を読み取る「メーターリーダー」と、メーターリーダーで読み取ったデータを無線で送信する「トランスミッター」、そしてトランスミッターから送られるデータを受信する「ナノハブ」の3つだ。

 それぞれの機器は小さく、リーダーの大きさは消しゴム程度。トランスミッターとハブは、いずれも手のひらに乗るサイズだ。機器間の通信には無線技術「ZigBee(ジグビー)」を採用した。低電力で少ないデータを送受信するのに適した技術として、今後、普及が見込まれている。

 これらの機器の設定は簡単だ。リーダーを電力メーターから延びる電力線にクリップのようにはめ、ハブを家庭内のブロードバンド(高速大容量)ルーターに接続するだけでよい。自動的に、電力使用量のデータがルーターを通じてインターネットに送信され、アラートミーのコンピューターに届けられる。

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著者プロフィール

大竹 剛(おおたけ つよし)

1998年、デジタルカメラやDVDなどの黎明期に月刊誌「日経マルチメディア」の記者となる。同誌はインターネット・ブームを追い風に「日経ネットビジネス」へと雑誌名を変更し、ネット関連企業の取材に重点をシフトするも、ITバブル崩壊であえなく“休刊”。その後は「日経ビジネス」の記者として、主に家電業界を担当しながら企業経営を中心に取材。2008年9月から、ロンドン支局特派員として欧州・アフリカ・中東・ロシアを活動範囲に業種・業界を問わず取材中。日経ビジネスオンラインでコラム「ロンドン万華鏡」を執筆している。



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