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世界で生きる力があってこそ、日本の成長につながる

【第28回】経済産業省 中原廣道氏《後編》

  • 佐藤 ゆみ

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2010年5月17日(月)

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前編「『稼ぐ主体』で『人が働く場』である企業の発展手段を構築する」から読む)
中編「自由貿易を維持しつつ、国家資本主義に対応する」から読む)

佐藤 ゆみ(以下、佐藤) 生産のグローバル化で「働く場」が失われているというのは、例えばユニクロやニトリがいくら中国や東南アジアでフリースや家具を生産して日本の国内外で安く売っても、国内での雇用に結びつかないどころか、繊維や家具業界に打撃を与えています。そういった問題にどう対処するかが大きな課題ですね。

中原 廣道(なかはら・ひろみち)氏
1999年、通商産業省(現・経済産業省)入省。産業政策局総務課配属。2001年、大臣官房企画課配属。法令の審査や経済産業省の重点政策の策定作業等に従事。2003年、米タフツ大学フレッチャースクール留学。2005年、資源エネルギー庁資源燃料部政策課課長補佐。主に自動車用燃料へのバイオ燃料の導入について担当。2008年、経済産業政策局産業人材政策室室長補佐となり、現在に至る。(写真:佐藤ゆみ)

中原 廣道(以下、中原) グローバル化していく事実は否定できませんので、日本としての国益を考えれば、海外での企業活動から生み出される利益を国内にどう環流させるか、グローバルに見て日本に新たに立地したり、立地を維持し続けたりするための魅力をどう高めるか、ということが政策の基本だと思います。

 また、人が生きていくためには働くことが必要ですので、日本で雇用や付加価値を生み出す企業であれば、積極的に日本企業以外の企業を誘致することが必要だと思います。

 最近、産業界の方々のお話を伺っていましても、単に生産、販売だけでなく、研究開発のような、従来なら考えられなかったような重要部門まで海外に展開していく流れがあると聞きます。企業はますます海外に展開していくと思いますが、その際、日本国に重要な機能が残るようにすることが、政策の課題だと思います。

ネットワークの中で活躍できる能力

佐藤 企業が海外で活躍することを国として後押しすることは重要ですが、同時に、国内での雇用の確保に関与すべきということですね。それらに加えて、国は日本がアメリカのように「知財の利益」も将来にわたり、しっかり取れるようにした方がいいと思います。その点も、ぜひ進めていただきたいものです。

 特に、「雇用」についてですが、非常に重要な政策テーマです。海外の企業を日本に誘致するには、日本人の理解も必要な気がします。今でも地方に行くと、「外資はハゲタカだ」と言っている県議、町議がけっこういますから。

 最近、「ブッシュ元米大統領がいた」という外資系企業の仕事に関わっていて肌で分かったのですが、その外資企業は利益の50%を日本に落とすようにしています。外資だからハゲタカ、というイメージはもはや古く、外資が投資しないと潰れてしまう日本の企業もあるわけです。

 技術の流出を防ぎながらであれば中原さんのおっしゃる通り、もっと積極的に受け入れ体制を構築した方がいいのではと感じます。とはいえ、そのために法人税を安易に下げるのはどうかと思いますが。

 日本企業がグローバル化する中で、国内に雇用を維持させる、あるいは、雇用を生んでくれそうな外資企業を誘致するに当たり、例えばどのような施策が必要とお考えですか?

中原 日本でビジネスを行うことの魅力を高めることが重要です。税や規制緩和など、様々な課題があると思いますが、とくに重要なのは「ヒト」だと思います。日本人自身が日本企業・外資企業を問わず、企業のネットワークの中で活躍できるような能力を身につけていくことが必要だと思います。

 教育・人材育成は国の基本だと思いますが、世界で生きていくにはどうしたらいいか、という視点での教育がより重要になると思います。また、グローバル化の中で「働き方」も変わり、リスクも高まっています。それに対応できるようになるためには、教育がそもそも重要になっています。その後のセーフティネットも重要になっています。

コメント1件コメント/レビュー

日本の存在感が、どんどん下がっているのは政府が今年出した”日本の産業と経済を巡る現状と課題”でも明らかの通りである。日本には、多国籍企業が求めているような高度人材もあまり豊富ではなく、それが故にシンガポール、香港、そして中国の上海などに大きな拠点を移す理由でもある。英語を第二外国語と完全に定めて教育するようなことも必要だろうし、それが出来なければ日本人の職は益々減っていくのではないか?中国の北部には、中国語・英語・日本語が出来るような人材はかなりの数いるのでそこが日本の第三次産業のバックオフィスとなっていってもまったくおかしくない。そのほかにも色々な理由があるが、早く手を打たないともう時間遅れといったことになるだろう。(2010/05/17)

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日本の存在感が、どんどん下がっているのは政府が今年出した”日本の産業と経済を巡る現状と課題”でも明らかの通りである。日本には、多国籍企業が求めているような高度人材もあまり豊富ではなく、それが故にシンガポール、香港、そして中国の上海などに大きな拠点を移す理由でもある。英語を第二外国語と完全に定めて教育するようなことも必要だろうし、それが出来なければ日本人の職は益々減っていくのではないか?中国の北部には、中国語・英語・日本語が出来るような人材はかなりの数いるのでそこが日本の第三次産業のバックオフィスとなっていってもまったくおかしくない。そのほかにも色々な理由があるが、早く手を打たないともう時間遅れといったことになるだろう。(2010/05/17)

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