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【隠れた世界企業】日本酒代表で、南アへ

南部美人(岩手県二戸市、日本酒製造・販売)

2010年5月21日(金)

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岩手の小さな酒蔵が10年がかりで海外販売の地歩を築いた。知名度の低さを逆手に取り、日本人ではなく地元の人々に訴求する戦略が奏功した。海外での実績が評価され、ワールドカップの公式「日本の酒」に選ばれた。

 「岡田ジャパン」より一足先に世界と戦うFIFAサッカーワールドカップ南アフリカ大会の日本代表がいる。2009年10月に発売を開始した同大会の公式「日本の酒」シリーズだ。

 焼酎、日本酒、梅リキュールなど17の銘柄が選ばれている。日本酒は13銘柄を占め、その1つに選ばれたのが純米酒「南部美人」だ。南部美人は、アラブ首長国連邦(UAE)の国営航空会社、エティハド航空や日本航空(JAL)がファーストクラスで提供する日本酒に採用され、また現在19カ国に輸出されている。こうした実績が評価され日本代表酒の1つに選ばれた。

久慈浩介専務(写真左)と久慈浩社長。酒造りでは地元の岩手県二戸市で取れた米を使う (写真:淡路 敏明)

 製造するのは、南部美人(岩手県二戸市)。同社は2009年9月期に売上高4億9400万円のうち10%を日本以外で稼いだ。それでも5代目蔵元の久慈浩介専務は満足していない。

 「リーマンショックがなければ、比率はもっと上げられた」と悔しがる。久慈専務は、久慈浩社長の長男。久慈社長は岩手県酒造協同組合理事長を務め対外活動に忙しいこともあり、久慈専務が実質的に経営に当たっている。

きっかけは高校時代の海外留学

 日本酒の国内消費量は1975年以来、右肩下がりであり、ピーク時の4割に満たない。南部美人にとって、海外展開は市場縮小リスクを緩和するが、輸出は国内市場が縮小する打開策として進めたわけではない。そもそも、久慈専務が輸出に乗り出した頃には、日本酒ブームが起きていて、地方の酒蔵にも脚光が当たっていた。また品評会で入賞の常連であり、1916年に会社設立以来、黒字決算を続けている。

 久慈専務が海外展開に挑んだのは、個人的なあこがれに端を発している。20年前に米国の高校へ短期留学した際、現地のスーパーで日本の米や醤油は見ても、清酒は見かけなかった。日本食の普及に驚くと同時に、「いつかこの国で日本酒を売りたい」と誓った。

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「【隠れた世界企業】日本酒代表で、南アへ」の著者

上木 貴博

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者

2002年に筑波大学を卒業し、日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」「日経マネー」編集部などを経て、2016年4月から現職。製造業を中心に取材中。趣味は献血(通算185回)。相撲二段。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師