• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

ソニーを襲うユーロの「悪夢」

  • 吉野 次郎,小笠原 啓,大西 孝弘,伊藤 正倫

バックナンバー

2010年5月25日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

ギリシャの財政不安で火がついた円高ユーロ安が止まらない。日本企業の想定レートを下回る1ユーロ=110円台で推移している。現在の水準が続けば薄日の差しかけた企業業績に再び暗雲が立ち込める。

 「今日起きて驚いた。リーマンショックを思い出した」。富士重工業の森郁夫社長は決算会見でこう語った。

 日本企業の2010年3月期決算がほぼ出揃った。業績が回復基調にあることが明確になり、多くの経営者が強気の見通しを語ったが、誰もが言葉を濁したテーマがある。ユーロの動向だ。

 冒頭の発言は5月7日のもの。その前日、米ニューヨーク市場でユーロは一時110.49円まで急落し、2001年以来の安値を記録。1日の値動きは約10円に達した。同社は対ユーロで1円の円高が3億円の営業減益要因となる。森社長の脳裏に悪夢が甦るのも無理はない。

 下の表に為替変動が主な輸出型企業にどんな影響を及ぼすかをまとめた。多くの日本企業は2010年度のレートを1ユーロ=120円台に想定しているが、5月中旬以降、1ユーロ=110円台で推移。この水準では電機や精密各社が軒並み悪影響を受ける。ドル変動の影響を受ける自動車大手と対照的だ。

 中でも痛手を受けるのがソニーだ。同社は、ユーロが円高に1円振れただけで、2011年3月期は年間70億円の営業減益要因になる。「7月までは為替予約をしている」と大根田伸行副社長は語るが、想定レートは1ユーロ=125円と、同業他社に比べて円安だ。今期の連結営業利益を1600億円と予想しているが、円高基調が長期化すれば、下方修正を迫られる可能性もある。

画像のクリックで拡大表示

 欧州では液晶テレビ、デジタルカメラ、ゲーム機などの分野でソニー製品の人気は高い。ソニーの前期連結売上高に占める欧州市場の割合は、約4分の1に達する。一方、パナソニックのそれは10%程度に過ぎない。

 欧州向けのソニー製品の多くは、中国などアジアで製造しており、欧州で製造しているものでも、部品の多くをドル建てで欧州域外から調達している。現地調達比率を高める努力はしているものの、欧州では部品産業がさほど発展していないため、ユーロ建てで調達できる部品の比率は上がらない。

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授