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サムスンを寄せつけぬ半導体

世界一は譲れない!日本企業が死守できる分野はここだ

2010年5月24日(月)

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 グローバル競争時代は、トップシェアでないと大きな利益は得られない。「2位では儲からない。3位以下は赤字」と言われるほど厳しい。

 どうしたら世界一になれるのか、一度なった世界一の座に君臨し続けるためには何をしたらいいのか、5月24日号日経ビジネスで特集を組んだ。

 その関連記事として、日本企業が世界一を絶対に死守できる半導体事業を取り上げる。

 半導体メモリーや液晶ディスプレーで世界一のシェアを誇る韓国のサムスン電子が今年、総額約2兆1000億円という過去最大の設備投資と研究開発費を投じる。半導体と液晶に集中させることで、世界一の座をがっちりキープしようという狙いだ。

 もちろん、日本勢も黙ってはいない。NAND型フラッシュメモリーで世界第2位の東芝は、世界一奪還を目指すもようだ。もともと同メモリーを世に送り出し、数年前までは世界一の座にあっただけに、期待がかかる。

カムコーダー部隊が支えるイメージセンサー

 それにしても、サムスン電子をはじめとする韓国企業や、台湾や中国の新興企業がグローバルでものすごい勢いで台頭している。このままいくと、メモリーやディスプレー以外の分野でもシェアを奪われかねない。

 ただし、同じ半導体でも、日本企業が世界一のシェアを誇っている分野がある。5月24号日経ビジネスの特集で紹介したソニーのイメージセンサーをはじめ、東芝のディスクリート半導体や三菱電機の半導体パワーデバイスなどだ。

 ちなみに、ソニーのイメージセンサーは、カムコーダー用が約85%、デジカメ用が約60%を誇る。前者は1983年以来、後者は98年以来世界一だ。

 とりわけソニーのイメージセンサーは、世界一を誇る社内のカメラ一体型ビデオ(カムコーダー)部隊に鍛えられて、世界一の座に君臨しつづけている。

 カムコーダー部隊は、世界一のシェアを確保するために、ユーザーが求める機能や性能を備える画期的な新製品をライバルに先がけて世に送り出している。それができるのは、カムコーダーのキーデバイスを作っている社内のイメージセンサー部隊が、厳しい要求に応え続けているからにほかならない。

「必ず売れる製品」を1年前倒しで投入

 世界一と世界一が力を合わせることで生み出した象徴的な製品が、昨年2月に発売した、暗闇でも撮影できるカムコーダー「ハンディカムHDR-XRシリーズ」だ。数週間にわたって販売ランキング1位を続けるなど、大ヒットを飛ばした。2009年日経優秀製品賞にも選ばれた。

 このカムコーダーは、1年前倒しで製品化された。イメージセンサー部隊が暗闇でも明るい映像を撮影できるイメージセンサーを開発。その映像を見たカムコーダー部隊が「製品化したら必ず売れる」と確信したからだ。両部隊の責任者が協議して、1年前倒しを決めた。

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「サムスンを寄せつけぬ半導体」の著者

多田和市

多田和市(ただ・わいち)

日経ビッグデータ

日経ビジネス記者・副編集長、日経情報ストラテジー編集長、日経ビジネス編集委員、日経BPビジョナリー経営研究所上席研究員などを経て、2014年1月から日経ビッグデータ記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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