• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

複写機大手に「コピー大国」の壁

  • 伊藤 正倫

バックナンバー

2010年6月2日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

複写機の世界大手、リコーとキヤノンが中国市場の本格開拓に乗り出す。だがトナーなど消耗品で稼ぐ両社にとって、中国は模造品が横行する鬼門。先行する競合との消耗戦になれば、高収益体質が揺らぐ危うさもはらむ。

 「コマツがなぜ中国で成功しているのか聞いてきたらどうだ」ーー。新年度入りを控えた今年2月。リコー・グローバルマーケティング本部の高田久司・常務執行役員に、桜井正光会長から指示が飛んだ。

 リーマンショック後に世界経済の牽引役に躍り出た中国が稼ぎ頭となり、業績が急回復するコマツ。油圧ショベルなど主力の建設機械・車両事業では、中国の売上高が過去4年間で倍増し、国内売上高を上回った。2011年3月期は連結売上高が前期比16%増、営業利益は同2.3倍に拡大する見通しだ。

 一方のリコーはどうか。やはり最悪期は脱し今期は3割近い営業増益となるが、増収率はわずか2%弱。やや乱暴な言い方をすれば、新興国開拓の進捗の差が出たとも言える。

通用しない“勝利の方程式”

 リコーが主力とする複写機(複合機を含む)は光学や精密加工といった複数の分野で高い技術力が求められる。日米欧など先進国が世界市場の中心となっており、日本勢が今も高いシェアを保持している。

現地採用を増やすリコー
リコーは現地採用を増やして中国での直販体制を強化する(4月に上海で開いた社内会議)

 リコーも高品質を武器に製品販売を伸ばし、付随する有料の保守サービスやトナーなど消耗品販売で安定的に稼ぐ「勝利の方程式」を構築。高い収益力を誇ってきたが、先進国ではオフィス投資の戻りが鈍く、市場も成熟化しつつある。ここにきて欧州向け販売ではユーロ安の直撃も受ける。

 もどかしいのは、日米欧以外の「その他地域」の売上高が全体の6%にすぎず、先進国での苦戦を補えないことにある。調査会社キー・リサーチによると、中国でのシェア争いでも約15%と第4位に甘んじている(A3判対応機の販売台数ベース、2009年)。

 中国市場開拓が遅れた要因は、前述の「勝利の方程式」が通じない市場だったからだ。商慣行の違いなどから、リース契約が履行されないリスクが先進国に比べて高く、有料の保守サービスも顧客企業の理解を得にくい。

 何より、「トナーなどの模造品が横行していることが、一番の頭痛のタネ」(高田常務執行役員)。顧客がリコー製の純正消耗品を使う比率は3割程度と見られ、8~9割の先進国とは差は大きい。それだけ採算は悪くなる。

 だが、本格展開をこれ以上先送りするわけにはいかなくなってきた。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

定年後の社会との断絶はシニアの心身の健康を急速に衰えさせる要因となっている。

檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師