鳩山由紀夫氏に代わって、6月4日に菅直人氏が新首相に就任しました。7月の参議院選挙を控えて、政局が大きく動き始めています。「国民のみなさんが徐々に徐々に聞く耳を持たなくなってしまった」というのが辞意を表明した時の鳩山氏の弁でした。
では、もっと政治家と国民がコミュニケーションを取るためにはどうすればいいのか。その1つの手段としてインターネットが考えられます。「ネット選挙」の機運が盛り上がったように、新しい動きも出てきています。
ネットが市民レベルで相当に浸透すると、日本の選挙や政治がどう変わるのか――。本連載では、そんなテーマを扱っていきます。
なぜ私がそのようなことを考えるようになったのか。最初に説明しておきたいと思います。私は本業として、企業のウェブによるマーケティング活動を支援する会社に所属しています。最近では企業の広報担当者がツイッターでつぶやく戦略が話題になりましたが、私たちが注目しているのはこれからのウェブの形を示すキーワードとして広まりつつある「ソーシャルWEB(ウェブ)」の活用です。
そこでアナリストとして、日々ソーシャルWEBの活用事例を研究しています。ここで気づいたのが、米国をはじめとするソーシャルWEB先進国においては、企業の経済活動だけでなく、政治分野の活用度の高さでした。欧米では、単に政治家がネットを使って選挙活動をするといったレベルを超えて、ソーシャルWEBが市民の政治参加のあり方を変えつつあるのです(先進事例は次回に取り上げます)。
振り返って、日本を見ると、ネット選挙が解禁されたとはいえ「選挙期間のツイッターは自粛」などと言っている、本当に残念なレベルです。遅々とした日本は、欧米から多くのことを学ぶことができるはずです。「ソーシャルWEB」は、日本の選挙と政治を変える力を持っています。
と、力説してきましたが、そもそも「ソーシャルWEBとは何ぞや?」と思われる読者の方も多いでしょう。そこで、まずはこのソーシャルWEBという言葉について考えていきたいと思います。
情報は「取りに行く」から「やってくる」へ
ソーシャルWEBという言葉を理解するうえでは、その前段階である「ソーシャルメディア」について説明しておく必要があるでしょう。
一般的にソーシャルメディアと言った場合、ツイッター(マイクロブログやミニブログ)、mixi(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、ブログなどを指します。実はソーシャルメディアという言葉の定義に確固たるものはありません。例えばコメント欄のないブログはソーシャルメディアと呼べるのかなど、細部まで突き詰めると捉え方は様々です。
いずれにせよ、個人のプロフィールページを持つことができ、情報発信が可能であり、友人関係(ツイッターであればフォローとフォロワー、mixiであればマイミクなど)が構築できるウェブサイトやツールがソーシャルメディアに該当すると考えればいいと思います。すなわち、「ソーシャルメディアとは、人間関係を構築できる機能を持った特定のサイト/ツール」という具合になるでしょう。ツイッターもmixiも、本質的には関係を構築するためのツールであり、それゆえ「ソーシャル(社会的・社交的)」という言葉を冠していると言えます。
ここ最近、そのソーシャルメディアからソーシャルWEBの時代になりつつある、という指摘がされています。本連載もこの立場からソーシャルWEBという言葉を用いています。カタカナが次々と出てきて混乱してしまいそうですが、今後のウェブの潮流をつかむ意味でも、この点はぜひご理解していただきたいと思います。
ソーシャルWEBという言葉の背景には、全世界で約5億人という圧倒的なアクティブユーザー数を持つ「フェイスブック」というSNSが、2010年4月に発表した新機能が関係しています。ウェブのあり方をドラスティックに変えるとして、インターネット業界的には大ニュースとなった発表です。
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トライバルメディアハウスSMMコンサルティンググループSMMアナリスト。2009年早稲田大学政治経済学部卒業。国内大手半導体メーカーで広報を経験し、2010年2月にソーシャルメディアマーケティング支援会社の







