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【隠れた世界企業】低賃金は、もう追わない

ウエノ(山形県鶴岡市、電子ノイズ防止用コイルの製造)

2010年6月10日(木)

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家電製品の内部に使われ、電子ノイズを取り除くコイルを製造する。国内40%のシェアを持つが、海外メーカーの躍進も目立ってきた。安い労働力を求め海外を転々としたが、機械化で国内回帰を狙う。

 エアコンや液晶テレビ、ゲーム機など多くの家電製品に組み込まれている電子ノイズ除去用のコイル。トロイダルコイルと呼ばれ、ドーナツ形の磁性体に銅線を巻いたこのコイルで国内シェア40%を持つのがウエノだ。

自動巻き線機でコイルを作る
自動巻き線機でコイルを作る
画像をクリックすると動画をご覧いただけます。(WMV形式)

 電子部品が発するノイズは家電製品が誤動作するなどの悪影響を及ぼす。しかも家電製品の高機能化でノイズは増える傾向にある。米国や欧州、日本などでノイズ規制が強まる中、ノイズ除去コイルの需用が高まっている。

 上野隆一社長は「リーマンショック後、需要が半分に落ち込んだが昨年末から急激に回復してきた。今では生産が追いつかない」と盛況ぶりを語る。

山形県にあるウエノの工場で、自動巻き線機で作ったコイルを手に持つ上野隆一社長 (写真:向田 幸二)

 最近では、急成長しているサムスン電機など韓国メーカーからの注文が増え、電気自動車や太陽光発電のバッテリー向けなど用途も広がっている。

 一方で、需要の増加に伴って海外のコイルメーカーも急成長を遂げた。韓国のTNCや台湾のデルタ電子などで、既にウエノよりも生産量が多い。今後はこうした競合メーカーとの間で、さらなる価格競争が予想されるだけにウエノにとって非常に脅威だ。

 「海外メーカーと人海戦術で立ち向かっても勝ち目はない」と明言する上野社長。その対抗軸はコイル生産の自動化だ。2003年から開発を進め、2008年に量産に成功した。

農家の内職からスタート

 最先端の技術を搭載した製品に組み込まれるノイズ除去コイルだが、その製造は手作業に頼る原始的なもの。1個1個、5~6分かけて円環状の芯に銅線を巻いていく。これで月間、100万個単位を作っていくのだから作業は膨大だ。

 そのため、いかに人件費を抑え効率よく生産するかが常に求められてきた。ウエノの歴史も人件費抑制の歴史だった。

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「【隠れた世界企業】低賃金は、もう追わない」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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