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建築を一変させるBIM

3次元の建築設計(前田建設工業、清水建設、大成建設、日建設計)

2010年6月22日(火)

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IT活用が遅れていた建設業界だが、業界の生産性向上につながる仕組みが登場した。初期段階にバーチャルの建物を構築することで設計や施工のミスを減らすことが可能に。建設業界に達したデジタル化の波は設計、施工、管理という建設ビジネスを変えるか。

 「低収益」の典型とささやかれる建設業界。だが、この仕組みは苦境の業界を一変させる可能性を秘めている。

 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)。コンピューターの中にバーチャルな建物を構築し、その情報を設計、施工、管理などの全プロセスで活用する考え方のことだ。構造や意匠、仕上げ、価格など建築物に関連する様々な情報を3次元の建物に落とし込んだ「3次元の建築情報データベース」と考えればいいだろう。

数千枚の図面管理も効率化

 ゼネコン準大手の前田建設工業は2010年4月、建築設計部門全体でのBIM活用を始めた。清水建設や大成建設などのスーパーゼネコンも設計部門での BIMの活用を進めている。

 3月31日には、「2010年度に官庁営繕事業でBIMを用いた設計を試験的に導入する」と国土交通省も発表。建設業界での関心は急速に高まりつつある。BIMが一般的になれば、施主の企業にも恩恵を与えるに違いない。

 BIMとは具体的にどのようなテクノロジーなのか。なぜ建設業界を一変させるのか。なぜ施主のメリットにつながるのか――。それを理解するには、現状の建築プロセスをひもといた方が早いだろう。

 一般的に、建築設計はデザインや構造、設備などの基本的な方針を決める基本設計と、ゼネコンと施主が工事請負契約を結ぶために作成する実施設計の2つに分かれている。実施設計は、基本設計の大まかなイメージを具体化していくためのもの。外観や内装などを描いた意匠図や構造図、電気設備図、空調設備図など数多くの図面を描く。

 この実施設計図をベースに作られるのが総合図である。総合図は別々の図面を1つの図面に描き写したものだ。ゼネコンや下請けの専門工事業者など実際に作る人々が建物の理解を深めるために作成するものであり、施工の段階で施工者が描き上げる。

 このほかにも、躯体図や配筋図、型枠図など、施工現場で作られる図面も数多く、大規模な物件になると、図面の数は数百枚から数千枚に達する。設計現場ではCAD(コンピューターによる設計)が当たり前だが、CADは設計省力化のツールであって、現状では図面の枚数を劇的に減らすものではない。膨大な設計図が設計や施工現場の生産性を阻害する一因になっていた。

 それに対して、BIMは設計の初期段階でこういった各種の図面を重ね合わせた3次元の建物を作り上げていく。

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「建築を一変させるBIM」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官