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【隠れた世界企業】野菜からリチウムまで粉砕

増幸産業(埼玉県川口市、超微粉砕装置の製造・販売)

2010年6月23日(水)

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ダイヤモンド以外の物質はすべてを粉砕する装置を製造する。食品業界などを中心に世界35カ国で利用されている。バイオマス(生物資源)などエネルギー分野でも活用の機運が高まっている。

 「キューポラのある街」として、鋳物で知られる埼玉県川口市。物質を超微粉砕する装置を製造・販売する増幸産業は、このモノ作りの文化が息づく街に本社を構える。

様々な物質を粉砕する中核部品のグラインダーを持つ増幸産業の増田幸也社長 (写真:都築 雅人)

 「世界最古の原理を持つ最先端の超微粉砕装置」

 増田幸也社長は、同社の主力となる微粉砕装置「スーパーマスコロイダー」をこう説明する。最大で直径75cmのグラインダーと呼ばれる部品を2枚使って、物質をひき潰す。原理は、人類が古来から使ってきた石臼と全く同じ。2つの砥石を組み合わせてゴリゴリと粉砕する。

世界35カ国に販売

 仕組みは単純でも、性能は石臼から格段に進歩している。粉砕するモノは野菜や穀物から、石英などの硬い鉱物に至るまで、ダイヤモンド以外なら何でもござれ。素材を受け入れ口に投入すると、まもなくマイクロメートル(マイクロは100万分の1)やナノメートル(ナノは10億分の1)単位に砕かれた物質が出てくる。

 湿ったものから乾いたものまで種類を問わない。そのため練りがらしのようなペースト状の食品や医薬品、化粧品などから、最先端電池の素材として使われるリチウムの粉砕まで多くの用途で使われる。現在の産業を支える黒子の役割を果たし、世界35カ国に販売している。同様の方式の粉砕装置では世界シェアの6割を占める模様だ。

 スーパーマスコロイダーは、増田社長の父である故・増田恒男氏が社長を務めていた1965年に開発したものだ。当時、増幸産業は豆腐店向けに、天然の御影石をベルトで回転させて大豆を粉砕する装置を販売していた。これを見た東京大学のある教授が、「アスファルトの微粉砕装置を開発できないか」と持ちかけてきたのが、スーパーマスコロイダーを開発するきっかけになった。この教授は石炭を微粒子にして利用する研究を進めていた。

 気軽に引き受けたが、一筋縄ではいかなかった。だが、研究を重ねるうちに、グラインダーの素材が多孔質、すなわち多数の小さな穴が開いていることに問題があると突き止める。

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「【隠れた世界企業】野菜からリチウムまで粉砕」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長