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機を逸した「元切り上げ」

  • 熊野 信一郎,細田 孝宏

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2010年6月29日(火)

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中国が「人民元相場の弾力性強化」を発表、切り上げに動き始めた。インフレ懸念が高まる中、中央銀行と共産党の食い違いもささやかれる。11月に中間選挙を控えた米国から、さらなる切り上げ要求も予想される。

 なぜこのタイミングなのか――。

 6月19日、中国の中央銀行である中国人民銀行は「人民元の為替形成メカニズムをさらに改革し、人民元相場の弾力性を強化する」との声明を発表した。米国からの有形無形の圧力をはねのけ続けてきた中国が、ついに人民元レートの柔軟化を決断したのだ。

人民元相場の推移

 人民銀行は2005年7月に対ドルで約2%の切り上げを発表し、管理変動相場制に移行。それを機に約2割の元高・ドル安となったものの、2008年秋の世界金融危機後は為替介入で事実上の固定相場制を維持してきた。2年近く続けてきたドル連動相場の停止を宣言した背景には、2つの側面がある。

 政治的には、6月26日にカナダで始まった20カ国・地域(G20)首脳会議の場で、人民元問題を議題の中心にされたくないとの意図があった。この問題を巡り胡錦濤(フーチンタオ)国家主席がオバマ大統領に詰め寄られる構図を避けたかったわけだ。折しもメキシコ湾での原油流出事故の後始末が米政権の最優先課題となっており、世界経済の関心も欧州を中心とした各国の財政赤字問題に移っていたことも中国の狙い目だった。

 米国内の強硬派からの要求が強まる中、切り上げの実施は「時間の問題」。ただし、外圧によるのではなく、自発的に切り上げを決めたという形をどう演出するか。外圧が弱まっている間に人民元改革の一歩を踏み出すことは、タイミングとしては悪くない。

 もっとも、それだけが理由ではない。中国経済に目を向けると、動かねばならなかった要因も見えてくる。

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