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ごみ焼却炉、V字回復のワケ

  • 江村 英哲

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2010年7月5日(月)

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大型で環境性能に優れたごみ焼却炉の需要が急増している。平成の大合併に伴い、焼却炉の集約が進んだことが追い風に。厳しい国内基準で磨いた技術は中国市場攻略の武器になる。

 ごみ焼却炉の国内需要が急増している。日立造船、環境・ソリューション事業部の吉岡徹部長は「受注ベースで考えると、市場規模がこの1年で2倍になった」と話す。国内市場のピークは2000年度。1日のごみ処理量に換算すると、同年度は1万トンを超える新規設備の発注があった。1990年代後半に、ごみの燃焼時に発生する有害物質のダイオキシンを規制する動きが活発だったためだ。

 その後、需要は激減に転じて、2007年度には市場規模は1564トンまで縮小した。しかし、国内市場は、5000トン近くまで回復すると見積もるメーカーもある。日立造船は、この好機に乗じて、2009年度の焼却炉の発注で、47%の受注シェアを獲得した。

 現在、ごみ焼却炉メーカーは、日立造船やJFEホールディングス、関西の焼却炉メーカーのタクマなどの大手事業者に絞られている。大手メーカーによる技術競争が、ごみ焼却炉の性能を向上させてきた。「焼却炉は年々大型化しており、また熱を再利用するための環境対応が進んでいる」と吉岡部長は説明する。

平成の大合併で設備が大型化

 大型化が進む理由は、「平成の大合併」に起因する。1999年末の時点で3200以上あった地方自治体は、現在では1700ほどに減った。合併が進んでいる間は、地方議会で新規設備に投資する承認が遅れ、代替需要が抑えられていた。現在は合併が一段落したため、地方自治体はこれまで分散していた焼却炉を集約。大型の設備が1カ所にあればよいことになった。

 これまで日量数十トンほどだった焼却炉1基の処理能力は、近年では100トンを超える大型機種が好まれる。

 入札は、受注金額と技術点の合計で総合評価される。この技術点は環境性能の評価とも言える。そのため、地域によっては、技術点が評価の7割を占めることもあるという。環境性能に優れているほど、政府からの交付金が増えるためだ。

市町村合併の余波でごみ焼却炉は大型化。政府からの交付金を得るため、厳しい環境性能も要求される

 そこで、入札金額の低さよりも、技術点を重視する傾向が強まっている。また、入札金額には、メンテナンスや施設運営の予算も織り込まれる。近年では25 年間のアフターサービスが契約時に求められることもある。

 発電能力に加え、耐久性も厳しく見積もられる昨今。当然、大手同士の間で入札が厳しくなっている。タクマ事業管理本部の松橋俊一・副本部長は「案件が 10件あれば、最初から2件か3件に絞らないと受注できない」と話す。

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