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菅政権、残る手は円安だけか

2010年7月13日(火)

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株安、円高、金利低下が止まらない。市場を覆う不透明感は世界景気の不安を映す。市場は早期の消費税引き上げを否定。財政出動もできない今、打つ手はなくなりつつある。残る手段は、各国が競い合う自国通貨安政策か。近隣窮乏化も厭わぬ不安が世界を覆う。

 「財政再建と景気浮揚策の両立は無理ではないか。市場がそれを信じているとは思えない」

 日本の長期金利(10年物国債利回り)が1%目前まで下がった(債券価格は上昇)7月初め。みずほ信託銀行で2本の債券ファンド(資産額計2兆円)を運用する吉野剛仁・チーフファンドマネージャーは下がり続ける金利を見ながらこうつぶやいた。

 日本のみならず、米欧も長期金利は低下を続け、一方で株価も崩落。円高も進み、市場は先の見えない不透明感の中にうずくまる。

 だが、参院選を機に新たなスタートを切る菅直人政権の政策への期待は驚くほど少ない。むしろ懐疑と懸念の声は確実に広がるばかりだ。

「今の市場は感情で動いている」

 市場が映し出す世界景気への不安の震源地の1つが中国だ。2008年9月のリーマンショックによる景気後退後、世界経済を牽引してきた新興国。中でも中国は、金融引き締めや人民元相場の弾力化で景気拡大のスピードが鈍ると見られ始めたことは間違いない。

主要国の株価推移

 加えてギリシャ危機に端を発したイタリア、スペイン、ポルトガルなど欧州連合(EU)の一部の国の財政不安と、それに連動して、これまで財政出動に支えられた欧州景気の停滞懸念もある。さらには、米国も6月には非農業部門の雇用者数が12万5000人減少。住宅販売の悪化、個人消費の低迷、輸出の鈍化など景気後退懸念が広がり、一気に市場心理を冷やした。

 市場は不安を通り越して恐れすら抱き始めたかのようだ。世界景気の先行きを懸念するのは、「これまで各国が行ってきた財政出動による景気浮揚がもう難しくなった」(山田久・日本総合研究所ビジネス戦略研究センター所長)という認識が広がってきたからだ。

 例えば米国は「中間選挙に向けて共和党と民主党の財政再建派が財政出動に反対し、財政難に苦しむ州政府への支援も大きく減らされる可能性がある。そうなれば地方経済への影響も大きく、景気の下押し圧力も確実に出てくる」(みずほ総合研究所の米国担当エコノミスト、小野亮氏)。

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「菅政権、残る手は円安だけか」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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