「時事深層」

日航が引き起こした燃料危機

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2010年7月13日(火)

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緊急時のために燃料を備蓄している成田国際空港。だが、大口需要家の日本航空が備蓄を大幅に減らした。債務超過の日航に振り回される日々が続く。

 会社更生手続き中の日本航空と管財人の企業再生支援機構は6月30日、連結ベースの債務超過額が約9500億円になると発表した。ジャンボ機退役の前倒しによる評価損や人員削減などのリストラ費用が膨らんだため。会社更生法の適用を申請した今年1月時点から、債務超過額は900億円近く増えた。

 資本不足を解消するため、支援機構は3000億円と見込んでいた出資額を3500億円程度に増額。金融機関に対しても、債権放棄額を500億円ほど上積みするよう求める。当初より再建計画を「甘すぎる」と指摘していた金融機関の心中は、穏やかではないだろう。

 ダッチロール状態の日航経営再建に気をもんでいるのは金融機関ばかりではない。例えば、成田国際空港会社だ。
 実は、成田空港ではある一定の燃料を備蓄している。原油タンカーの到着遅れで燃料供給が滞るなど、緊急の場合でも航空便の運航に支障を来さないためだ。その量は空港全体で10日分、約24万キロリットルに上る。

費用渋って備蓄が5割減

 航空会社や石油元売りで組織されている成田AFC(Airport Fueling Committee)が、使用量に応じて航空会社や石油元売りに割り当てを決定。割り当てられた各社は滑走路に隣接した備蓄タンクに搬入している。

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著者プロフィール

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス記者。大学卒業後、化学メーカー、通信社での勤務を経て2000年に日経BP社入社。日経ビジネス編集部にて自動車業界や金融業界を担当。2006年に日本経済新聞社に出向。2009年に日経BP社に戻り、現在は流通業界を担当

篠原 匡(しのはら・ただし)

昭和50年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、日経BP社に入社。以後、主に「日経ビジネス」の記者として活動している。趣味は競艇と出張、庭いじり。著書に『腹八分の資本主義』(新潮社)、『おまんのモノサシ持ちや』(日本経済新聞出版社)がある。



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