「時事深層」

CO2で格安プラスチック

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2010年8月24日(火)

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二酸化炭素を原料に使うエコプラスチックの商用化が近い。温暖化ガスを活用し、原油使用量を減らせる一挙両得だ。そろりと始めた大学発ベンチャーが米政府の後押しで世界へ。

ノボマー(Novomer)の概要

 地球温暖化ガスとして忌み嫌われるCO2(二酸化炭素)――。これを逆転の発想で活用し、環境に優しいプラスチック(合成樹脂)を製造する技術を開発したのが、米マサチューセッツ州ボストン郊外に本拠を構える化学ベンチャーのノボマーだ。

 一般的なプラスチックの原料は原油。ノボマー方式でも原油を使うが、重量比で半分をCO2で代替できるのがミソ。「米国で消費される原油の約10%がプラスチック製造に使われている。その半分を削減できるのに加えて、年間数百万〜数千万トンものCO2を大気中に放出することなく有効活用できる」と、ジム・マホニーCEO(最高経営責任者)は意気込む。

ジム・マホニーCEO
「いよいよ本格的な商用段階に入る」と意気込むジム・マホニーCEO

 カギとなる技術は、特殊な化学反応を誘発したり、反応を促進させるための「触媒」である。ベビーパウダーのような白い粉で、わずか1gで30kgのポリマー(重合体)を合成できる。触媒そのものは回収・再利用が可能だ。

 ノボマーの事業の中核はこの触媒の製造・販売・ライセンス供与。世界で既に12件の特許を取得、48件を申請中だ。開発したのは米コーネル大学のジェフリー・コーツ教授。自身の研究成果を事業化するため、2004年、当時博士課程の助手だったスコット・アレン氏と2人でノボマーを設立した。

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著者プロフィール

水野 博泰(みずの・ひろやす)

日経コミュニケーション記者、日経E-BIZ副編集長、日経ビジネス編集委員、日経ビジネスオンライン副編集長を経て、2008年4月よりニューヨーク支局長。



このコラムについて

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