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姿を現す天津エコシティ、参入のラストチャンスが迫る

開発スピードは予想以上、しかし日本企業の影は薄く

  • 日経BPクリーンテック研究所

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2010年9月1日(水)

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 天津の中心部から時折渋滞する高速道路を西に車で40分ほど走ると、やがて右手に渤海湾や天津港が姿を現す。運河にかかる橋に差し掛かると、前方には両側に植栽を施した真新しい道路と平らな土地が広がる。そしてもやの中に、建設中のビルと何本ものクレーンがうっすらと見えてくる。「中新天津生態城」だ。

天津生態城の訪問客を迎える巨大な看板

 2020年の完成時には、30平方キロメートルに35万人が暮らす予定のこのエコシティ(生態城)は、中国とシンガポールの両政府が共同で建設している。渤海湾に面した塩田の跡地を埋め立て、新しい巨大な土地を生み出した。

 温家宝首相とゴー・チョクトン上級相が出席し、着工式を開いたのは2008年9月。それから2年足らずだが、8月中旬に現地を訪れたときには計画地の造成はほぼ終わっていた。

地中熱を利用した中国製の冷房システム

 先行して開発している起歩区と呼ばれる初期開発区(4.1平方キロメートル)では、給水や下水、電力などのインフラ整備が済んでいる。きれいに舗装された道路や建設中の複数の建物が、本格的な街づくりが始まっていることを印象付ける。

 生態城の南端の入り口である彩虹大橋を渡るとすぐに、右手に「中新天津生態城」と「SINO-SINGAPORE TIANJIN ECO-CITY」の文字を掲げた立派な石造りの看板が目に飛び込んでくる。所々で工事をしているが片側2車線の中央大道を先に進むと、今度は左手に2階建ての「中新天津生態城サービスセンター」が現れる。ここが都市建設の「司令塔」である。

完成模型が置かれたサービスセンターのショールーム

 センターの正面入り口を入ると、そこは天津生態城のショールーム。真ん中に20畳ほどの大きさの生態城の完成模型が広がる。模型は運河に囲まれ、エコシティを名乗るだけに林や植栽があふれている。訪問客は説明員の話に熱心に耳を傾ける。

 模型の周りには天津生態城の成り立ちや計画、採用する技術を紹介するパネルが並ぶ。パネルの間には、8つの丸い空気の吹き出し口が縦に連なる機器が顔をのぞかせる。これは地中熱を利用した中国製の冷房システムだ。ショールームには太陽光が差し込み、照明も極力使用しない。エコシティの司令塔だけに、環境配慮に抜かりがない。

再生可能エネルギーの利用率を20%以上

 天津生態城は、汚水を100%回収・再処理し、再生可能エネルギーの利用率を20%以上にする。ゴミの回収・利用率も60%を目指す。鉄道を敷き、天然ガスを燃料とするバスのネットワークを構築し、徒歩や自転車で極力移動できるようにする。

 中国が1500億~2000億元の巨費を投じて明確な環境配慮目標を掲げる未来都市を建設するのは、都市化が巻き起こす様々な問題を解決するモデルケースにするためだ。急激な経済成長に伴い、農村部から都市へ毎年約1500万人が流入。都市化率は46%に達し、これからも毎年1ポイントずつ上昇するという。

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