韓国の有名大学の卒業生を、日系企業が採用し始めた。向上心が強く、語学堪能な韓国人を幹部候補として育てる。若年失業率の高い韓国がグローバル人材市場となっている。
韓国の有名大学を卒業した韓国人を幹部候補や根幹技術の開発者として、日系企業が雇い入れる――。
経営のグローバル化に本腰を入れ始めた日本の大手企業が、韓国の優秀な学生に秋波を送り始めた。日本語も英語も自在に使いこなす韓国人学生を、グローバル経営の一翼を担う“モーレツ社員”として採用。日本の若い社員に活を入れるのが目的だ。
例えば、IHIでは、2年前から韓国で、東京本社勤務の幹部候補生の採用を始めた。2009年4月には8人、今春は4人を採用したが、応募者数は550人を超えていた。人事部採用グループの水本伸子部長は「グローバル人材の市場として韓国は最適。日本語も英語も話せる有能な学生の層が厚い」と話す。
日本企業に憧れる韓国人学生も
「韓国には向上心が強く、自己アピールのうまい学生が多い。同期入社の日本人には良い刺激になる」(水本部長)。営業・グローバル戦略本部営業企画グループに所属するイ・ソンヒョンさんは2009年に入社した韓国人の1人。名刺で名前を確認しなければ分からないほど、流暢な日本語を話す。
イさんは韓国トップの国立ソウル大学を卒業した。学生時代はサムスン電子グループの会社でインターンシップ(就業体験)に参加した経験もある。韓国の一流企業への入社も狙えたが、「韓国の大手企業は入社後に熾烈な競争がある。着実にキャリアを積める日本企業の働き方が魅力的に見えた」(イさん)と話す。
こうした考え方は、技術職を希望する学生も同様だ。韓国では商品化を急いで短期研究に力を割く傾向が強い。次のビジネスの種を生む、時間のかかる基礎技術の研究を許してくれる日本企業を選ぶ韓国人学生は少なくない。
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