「時事深層」

都心マンション活況は最後の宴?

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2010年8月31日(火)

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停滞が続いていた新築マンション販売の一部に活気が戻っている。牽引役は、低金利と政府の減税策に背中を押された「団塊ジュニア」。この最後の「マス世代」需要が一巡すれば新築需要はいよいよ完熟期に入る。

 「順にご案内しておりますので、30分ほどお待ちください」

 8月下旬の週末に訪れた、東京・新宿の大手マンションデベロッパーのモデルルーム。引きも切らずに訪れるお客と、慌ただしく対応する営業担当者。その様子は、さながら家電量販店の売り場を彷彿させる。多くのモデルルームで閑古鳥が鳴いていた1年前の光景がウソのような盛況ぶりだ。

春先以降、「即日完売」が続出

 地下鉄の駅から徒歩10分の好立地。病院や商業施設も近い。70m2の3LDKで7000万円台と、決して安くはない物件だが、モデルルームオープン当初から予約が殺到した。週末ともなれば、モデルルームの収容能力をはるかに超えたお客が訪れる。担当者の説明を聞くために30分以上も待たされるというから驚きだ。

 もちろん、活況はここだけではない。東京都豊島区に竣工する野村不動産の「プラウドシティ池袋本町」。今では市況回復の象徴として、業界関係者の間では頻繁に話題に上る。JR板橋駅に隣接する大規模マンションは、大半が既に売り出され、即日完売した。

 伊藤忠都市開発などが手がけた東京都墨田区の「オアシティ錦糸町」。東京スカイツリーを望む立地を売りに、今年3月に発売。やはり即日完売した。

新築マンション供給戸数の推移

 「瞬間蒸発」の新築マンションは春先以降、急激に増えている。上のグラフにあるように、不動産経済研究所によれば、東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンション供給戸数は、2010年2月に3カ月ぶりに前年同月比プラスとなった。その後も供給戸数は増加基調にある。

 需要の牽引役は30〜40代。その中でも、「世帯年収が1000万円前後の比較的所得の高い層が中心」と不動産情報サービスを提供する東京カンテイの中山登志朗氏は言う。

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著者プロフィール

蛯谷 敏(えびたに・さとし)

2000年、日経BP社入社。通信業界誌『日経コミュニケーション』記者を経て、2006年より日経ビジネス記者。情報通信、ネット、金融、不動産、政治、人材など色々担当。「一極集中」から「多極分散」へと移り変わる様々な事象をテーマに日々企画を考えている。



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日経ビジネス “ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。

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