インターネットのアナロジーで読み解く 日本のスマートグリッド出遅れ論
このコラムについて
スマートグリッド(次世代電力網)への注目が世界的に高まっている。中央管理・閉鎖型の電話網が自律分散・開放型のインターネットに非連続的に変化したように、既存の電力網もスマートグリッドに進化すると考えられる。ところが日本について言えば、既存の電力網が高い水準で整備されているがゆえに、産業界は慎重であり、アメリカなどへの「遅れ」が予想される。また政策面でも、省庁間の施策の重複や縄張り争いが生じており、政府は包括的な対応ができていない。スマートグリッドをインターネットのアナロジー論から分かりやすく説明し、日本の産業界や政府に発想を変えた取り組みの必要性を提言する。
記事一覧
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2010年11月22日
「日本型」スマートグリッドの可能性と成長戦略を探る
《最終回》電力も“ガラパゴス化”でいいのだろうか?
「電力の安定供給」を絶対的な動機として掲げ、既存の中央管理・閉鎖型の電力システムに基本的に手を加えないことは、今後の日本の経済社会全体のことを考えれば難しいと言わざるを得ない。
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2010年11月15日
スマートグリッドへの懐疑論を検証する
「安定供給」は、今の日本の電力システムが絶対なのか?
スマートグリッドに対して懐疑的な意見も多く、大いに参考にさせていただいている。今回はそれら懐疑論を引用しつつ、私のこれまでのスマートグリッド論の現実味を検証してみたい。
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2010年11月8日
日本の現状に見る「インターネットの“悪夢”、再び」
なぜスマートグリッドに前向きでないのか
欧米と比べて日本は電力会社がスマートグリッドに前向きでないということだ。電力業界関係者によれば、2009年の後半までは電力会社の前で「スマートグリッド」という言葉はタブーだったという。
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2010年11月1日
国家主導で投資が進む中国、そして日本は?
世界で始まったスマートグリッド実現競争《後編》
中国でも、「智能電網」は大きな注目を集めている。インターネットのアナロジーから考えれば、スマートグリッド分野で中国勢が「発展担当者」として成功を収める可能性は十分にある。
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2010年10月25日
主導権を狙うアメリカ、したたかに便益を求める欧州
世界で始まったスマートグリッド実現競争《前編》
現時点ではほとんど実現されていないが、様々な分野の企業が新しいビジネスに参入するために、各国政府が環境対策の切り札として、競ってスマートグリッドに取り組んでいるのも事実である。
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2010年10月18日
電力分野で「非連続のイノベーション」が起きたら・・・
電気事業も自動車産業も、水平分業化する
インターネットを軸として通信分野で生じたこのようなイノベーションは、電力分野では生じないのだろうか? スマートグリッドが志向しているものに、水平分業化も含まれると考えざるを得ない。
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2010年10月4日
IT革命の次は「e-T革命」がやって来る
スマートグリッドがニューエコノミーを創り出す
インターネットを基盤とした通信分野発のイノベーションは「IT革命」と呼ばれた。今我々は、電力分野発のイノベーションに直面しているのではないか。私はこれを「e-T革命」と呼んでいる。
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2010年9月27日
スマートグリッドは、いったい何が凄いのか?
「家庭」「エネルギー」「自動車」の将来と切り離せない
スマートグリッドとはインターネットと同じようなイノベーションである。電力分野におけるスマートグリッドは、通信分野におけるインターネットと瓜二つであることを確信するようになった。
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