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「変わらないという強さ」持てますか

人の上に立った者はどう立ち振る舞うべきか

2010年9月24日(金)

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 会社で初の女性部長になりました。異動も重なり、どう部下に接していけばいいのか迷っています。(40代女性)

 遙から

 「出世してすっかり見違えた」という褒め言葉がある。その言い回しを、果たしてそう言えるだろうか、と改めて考えさせられる人物に出会った。その人は「出世したのにまったく変わらない」女性だった。

 私は長年、新聞社主催の宝塚トップスターとのトークイベントをしている。子供の頃から熾烈な競争を勝ち抜き、なおかつ、80人の出演者たちの頂点に燦然と輝くスターと呼ばれる人を舞台に招く時、長年応援してきたファンの気炎が会場を埋め尽くすのを感じる。

 私も含めた全員がある種の興奮状態の中、そのトークは始まる。トークといっても私がインタビューする側だ。パリッとしたスーツ姿で登場したそのスターはステージに立つなり、私に言った。

「リハーサルの時の服で出るかと心配したでしょ?」

 そしていたずらっ子のように笑った。

 私はそのスターと10数年前から旧知の仲だった。その頃まだその女性は宝塚の世界では新人だった。たまたま、私が同席した当時のスターやOGを含む大先輩たちの食事の席にひとりだけポツンと新人が呼ばれていたのだった。その新人は臆することなくよく喋った。大先輩のひとりが遊び心でその新人に言った。

「将来のために、遙さんにインタビューの練習をつけてもらいなさい」

 そこで私は「男役として大事にしていることは?」等、矢継ぎ早に質問してみた。途端に言葉につまる(つまって当然なのだ。まだ新人だ)その女性に、先輩たちはヤンヤヤンヤと湧きあがりながら楽しい食事をしたことがあった。

 歳月は経ち、その新人は見事なトップスターとなり、偶然にも、あの時インタビューごっこをした私が、そのスターに大勢の観客の前でインタビューすることになったのだった。

 そのリハーサルの時、スターのカジュアルな服装に少し驚いた私は、リハ後、関係者に「あの服で出演されるのでしょうか?」と老婆心ながら尋ねてみた。関係者は確認にスターの楽屋に行ったが、別に私がそう言ったからとか事情を説明したわけではない。なのに、突然、それもステージで「あの服のまま出ると心配したでしょ?」と言い当てたその女性の直感力に私は舌を巻いた。

 トークで10数年前のことに話題が及ぶと、その女性はよく覚えていた。

「あの時、ここは自分が喋らなきゃと必死で喋った」ということだった。

 新人ならではの懸命な思いが、居並ぶ大先輩たちの中で雄弁にさせたのかと、その時の光景がまたよみがえった。

 インタビュー中、やがて驚く発見があった。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

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「「変わらないという強さ」持てますか」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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組織を正しい方向に導き、 作り変えていける人が、優れたリーダーです。

ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長