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英語でセルフマーケティングができて仕事につながる

伝えたいことを表現するのに練習が欠かせない

  • 河合 江理子

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2010年10月5日(火)

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 前回(「英語ができても、意思が通じるとは限らない」)は、グローバルビジネスにおいて、語学力もさることながら、コミュニケーション力もビジネスを円滑に進めるためには同じように大切ではないかという問題提議をさせていただいた。

 今回は、もっと具体的に、交渉術、プレゼンテーション、ネットワーキング、セルフマーケティングなど、グローバルビジネスの中で避けては通れないスキルについて私が経験したことを中心にお話したい。日本語でうまく交渉やネットワーク作りができる人はやはり、海外でもうまくできる。英語が上手だからといって、プレゼンや交渉がうまくいくものではない。大切なビジネススキルだから、ネイティブもプレゼン術や、交渉術を真剣に勉強している。

交渉力なしでは海外で生活できない

 海外で生活していると、仕事のみならず、生活面でも交渉力が要求される。海外では就職の時には給料などを交渉するのは常識だし、交渉したからといって「あの人は図々しいと思われる」といったネガティブな事態は起こらない。私が以前働いたような国際機関ですら、採用の通知を受けると同時に、給料などいろいろな条件を出して交渉して入社する。人事部などもその交渉も仕事のうちと思っているようだ。転勤などでも、会社のルールは一応あるが、それでもいろいろな交渉をする人がいる様子だ。日本のように紙一枚で、海外転勤させられることはない。

 生活面でも、家賃の交渉、配達日の交渉、医者の予約の交渉などいろいろある。医者の予約の交渉と言うと、奇妙に聞こえるが、スイスで医者の予約を取ろうとすると、1週間後、ひどい時は「1カ月後に来てくれ」と言われる。しかし、病状などいろいろな事情を説明すると、早く診察してくれることになる。

 ビジネススクールで、「交渉術」は人気の科目の一つだ。そしてセオリーを学んだら、日常生活での練習が欠かせないだろう。海外ではあらゆる面でネゴシエーション力が必要となる。ねばり強く、諦めないで相手を説得する気持ちが必要だと思う。一生懸命に自分の立場を説明する準備をして、交渉に行き、あっさりと簡単に承諾されて肩透かしを食らうこともある。

 しかし、お互いの考え方を交渉の場で、納得するまで話し合わないと、運よくあっさりと承諾されても、その時は簡単だが、結局は後で問題になり、また話し合わなければならないこともある。そのためには、自分も相手もWin-Win(ウィン-ウィン)になる解決策を見つけることが必要だ。

 そういう私も、日本のような、日常生活で交渉しなくていい社会はとても居心地がいい。しかし残念ながら、海外では交渉しないと、順番を後にされたり、高い買い物をしたり、あまりいいことはない。

 ヨーロッパの中でも、スイス人やドイツ人は交渉に不慣れで、定価で買い物をする。日本的だ。それに比べるとラテン系のイタリア人やフランス人は交渉に慣れている。フランス人の友人が所得税の支払いまで交渉すると聞いて、驚いたことがある。

 フランスで友人たちの家族を観察していると、親が子供に何か頼むと、反射的に「Non(いやだ)」と答える子供が多い。それでお互いに自分の意見を言い、相手の主張を聞き、最終的に親は子供を説得する。小さい頃から、このように育ってきているから、仕事や日常生活でも物事を頼むと、たいてい最初は「難しい、無理だ」という答えが返ってくる。

 それでこちらの事情を丁寧に説明し、相手の言い分を聞くと、最終的に「OK」になることが多かった。ほとんどの日本人、「Non」といわれた段階で面倒くさくなって諦める人も多いと思う。しかし日本のように協力的に何でも「Yes」と答えてくれる国民は少ないのだ。海外では、部下でも残業などを頼む時は前もって、交渉しなければならない。語学力と粘り強さが大切だ。

最初の3分で興味を引けるか

 プレゼンのコースでは、「どんなに素晴らしい内容でもプレゼンの仕方が悪いと話を聞いてくれない」と教えられる。もちろん日本でも、プレゼン能力開発について、多くの書物が書かれ、大切さは理解されていると思うが、原稿棒読みのつまらないプレゼンでも、日本人は辛抱強く相手の言いたいことを理解しようと努力するため、失敗に終わることは少ない。会場で居眠りをする人が増える程度だ。

 ところが、欧米人は最初の3分間でこの人の話を聞くべきか、決めてしまう。従って、「最初が面白くないと、その後にどんなに大切なことを話しても、興味を持って話を最後まで聞いてくれない」と言われた。スピーチをする人は分かっているので、最初にジョークを言ったりして、相手の関心を引く努力をする。最初の出だしが肝心で、相手の興味をつかむコツを学ぶため、最初のイントロの部分を何度も繰り返して練習した。

 いろいろなプレゼンのトレーニング講座に参加した。会社のトレーニングの一環だった時もあるし、高い授業料も払って自費で勉強したこともある。本当に勉強になった。それぐらい、大切だと思っている。マッキンゼーの新人コンサルタントトレーニングでニューヨークに行った時は、アメリカのロナルド・レーガン元大統領にも教えたというスピーチ指導の大家が我々のコーチであった。

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