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金融市場、根深い病巣

強欲や倫理観の欠如は、いつの時代も蔓延している

  • ノリエル・ルービニ氏

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2010年9月29日(水)

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 金融危機の背後にある“強欲は美徳”という意識は、規制強化だけでは抑えられない。まず必要なのは、規制による短期利益追求や巨額ボーナスを容認する報酬制度の見直し。金融機関の業務範囲、利益相反などの本質的問題を解決しない限り危機再発は防げない。

ノリエル・ルービニ氏
ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授。経済分析を専門とするRGEモニターの会長も務める。米住宅バブルの崩壊や金融危機の到来を数年前から予測したことで知られる。

 1987年の映画「ウォール街」で、投資銀行家のゴードン・ゲッコーが「強欲は美徳さ」と言い放った場面は有名だ。これこそ80年代末にジャンク債市場の崩壊と貯蓄金融機関(S&L)危機で幕を閉じた、企業と金融業界の“暴走の10年”を支配したメンタリティーであり、結局、ゲッコー自身は刑務所送りとなる。

 米国で9月公開予定の『ウォール街2』では時代がひと巡りし、出所したゲッコーが金融業界に返り咲く。その再登板は、ちょうどサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)ブームに煽られた信用バブルが崩壊し、大恐慌以来の金融・経済危機が幕を開けようとする時期と一致する。

規制や監督では暴走は防げない

 金融危機には“強欲は美徳”というメンタリティーが常につきまとう。だがサブプライムの悲劇を引き起こしたトレーダーらは、80年代のゲッコーたち以上に強欲で、傲慢で、倫理観に欠けていたのだろうか。そうではない。強欲や倫理観の欠如は、いつの時代も金融市場に蔓延している。

 ビジネススクールでいくら倫理や道徳を教えても、そうした行動の抑制にはつながらない。だが短期的利益を重視し、銀行や証券会社の社員が過剰なリスクを取ることを助長する報酬体系を変えるのは効果があるだろう。

 直近の危機を引き起こした銀行員やトレーダーは、極端なレバレッジ取引や巨額ボーナスを容認する報酬制度に即して、合理的に行動したのだ。そうした制度は、最終的には確実に多数の金融機関を破綻させるものだった。

 こうした暴走を防ぐには、金融機関に対するより厳格な規制や監督に頼るだけでは不十分だ。理由は3つある。

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