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結婚相手も成長するアジア頼み

国際結婚の背景にある日本経済の停滞

  • 山田 昌弘

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2010年10月5日(火)

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 トルコのカッパドキアに何十人もの日本人女性が嫁いでいると聞いて、私も正直びっくりした。ひとり、ふたりなら、そんな人もいる、で片付けられよう。しかし、何十人となるともう立派な社会現象である。そこで、アジア社会に詳しい知人に問い合わせると、タイや香港など、アジア人男性と結婚して海外で暮らす日本人女性がかなり増えているらしいことが分かった。

 私は、日本の結婚問題を社会学的に研究する中で、日本の地方に調査に行くことが多い。よく知られているように、日本では未婚化が進み、結婚する人がますます少なくなっている。地方では、嫁の来手がいないと嘆く中年男性の声をたくさん聞いた。そんな中、わざわざアジアまで行って結婚している日本人女性が増えているらしい。これは、興味深い現象ということで、前回のこのコラムを執筆した開内さんと2人で調査を始めた。

 そこで見えてきたのは、日本とアジア諸国の経済的地位の変化である。中国のGDPが日本を追い抜くなど、近年のアジア諸国の経済発展には目覚ましいものがある。一方、日本は、バブル崩壊以降、失われた20年といわれるくらい、経済が停滞している。日本は豊かな先進国、アジアは貧しい発展途上国とは、もはや言えなくなっているのだ。

 そんな中で、国が発展する中で豊かになったアジア人男性と、停滞した日本に見切りをつけ世界に飛び出す日本人女性が出会って結婚していく。

 初回で述べられたように、従来の国際結婚と言えば、日本人男性とアジア人女性、欧米人男性と日本人女性という組み合わせが一般的だった。現在、アジア人男性と日本人女性というパターンが目立ち始めているのは、単にグローバル化で人の国際移動が増えたということでは説明できない。国際結婚の変化の中に、国際社会の中で地盤沈下する日本と発展著しいアジア諸国の経済状況が反映しているのではないだろうか。こんな問題意識を持って、アジアに出かけ、国際結婚している日本人女性に話を聞くと、やはりという思いが募る。

 アジア人男性と日本人女性のカップルの実情を見ていく前に、日本の結婚の現状と国際結婚の動向を押さえておこう。

配偶者どころか交際相手もいない未婚者たち

 1975年以降、日本では、晩婚化、未婚化が進行している。晩婚化とは結婚する年齢が遅くなっていることで、未婚化とは、そもそも結婚している人の割合が少なくなっていくことである。ちなみに、平均初婚年齢は、1975年には男性27.0歳、女性24.7歳だったのが、2009年には、男性30.4歳、女性29.8歳歳にまで上昇している。

 そして、結婚していない人の割合は、年々高まっている。1980年には、30代前半の未婚率は、男性14.3%、女性7.7%だった。2005年には、それが男性47.1%、女性32.0%にまで上昇している。5年前の時点で、30~34歳の男性の2人に1人、女性では3人に1人が結婚していない(グラフ)。今年は国勢調査の年だが、未婚率が5年前と比べどの程度上昇しているのかどうか注目されている。

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