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アジアで狙う技術標準の座

インドで経産省、サウジアラビアで国交省が本腰入れる

  • 瀧本 大輔,山根 小雪

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2010年9月29日(水)

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 スマートシティの開発プロジェクトで、日本の技術をデファクトスタンダード(実質的な標準)に押し上げようとする取り組みが、日本の政府主導で静かに進められている。その舞台の1つがインドにある。「デリー・ムンバイ産業大動脈」構想、通称・DMIC(Delhi-Mumbai Industrial Corridor)だ。

 DMICの構想は壮大だ。デリーとムンバイの2都市を結ぶ約1500kmの地域に貨物専用鉄道を敷設し、その左右150kmの区域に新しい工業団地や都市を建設する。日本を貫く工業地帯「太平洋ベルト」のインド版とも言えるもので、総投資額は約900億ドル(7兆9200億円)にも達するという。

 そこに日本企業を巻き込んでいこうと、日本政府は相当に肩入れしている。経済産業省は今年2月、DMICの開発計画に関する事業化調査の公募を実施し、東芝、三菱重工、日立製作所、日揮をグループリーダーとする4件のコンソーシアムを選定した。この事業化調査が、実は日本の技術をインド標準に押し上げるために、大きなカギを握る。

 事業化調査と言えば、一般的には「フィージビリティー・スタディー(FS)」を指す。計画された事業やプロジェクトが実現可能か、収益性はどうかなどを事前に調査・検討するものだ。だが、DMICの事業化調査は、さらに前段階の「プレFS」と呼ばれる。FSより前にプロジェクトの大枠を示すための調査で、いわば予備調査の予備調査である。

 これまでもプレFSは、リスクと事業規模が大きい資源開発やプラント建設などの分野で、初期段階の調査として実施されることが多かった。それが海外のスマートシティのように、様々なプロジェクトが絡み合う開発案件で活発になっているのは、技術導入による波及効果を視野に入れているからだ。

 スマートシティのプロジェクトは単発では終わらず、横展開を前提としたものが多い。例えば中国の「中新天津生態城」の場合、天津のノウハウを流用したコピー都市が、中国全土に作られる計画だ。つまり、最初の段階で日本の技術や規格を採用してもらえれば、その国におけるインフラのデファクトスタンダードを確保できる可能性が高まる。

 そこで大きな意味を持つのがプレFSだ。プロジェクトが動き始めたばかりの段階で、最終設計に盛り込むべき技術や基準などを、プレFSを通じて日本企業と政府ですり合わせ、その上でFSに臨む。プレFSを進めながら、政府は様々な仕様(スペック)を相手に“すり込む”。こうした取り組みは、建設業界やコンピューター業界で「スペックイン」と呼ばれる。

経産省がインドで「スマートコミュニティ」を狙う

 中国では残念ながら、欧米やシンガポールの企業が先行している。だが、DMICのプロジェクトは動き始めたばかりで、まだ参入の余地が大きい。

 実はDMIC全体のマスタープランの作成は、既に欧米とシンガポールの企業に決まっている。そこで日本勢は、プレFSを通じて「スマートコミュニティ」という切り口で攻める。

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