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“消えた”労働災害の真実

2010年10月7日(木)

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毎年10万人以上の死傷者を数える労働災害。建設業界では労災にカウントされない人が急増中だ。下請けの重層化で「一人親方」が増えたことが背景にある。

 2009年に労災認定を受けた数は全国で10万5718人。一方で建設業界には現場で事故に遭って、労災にカウントされない人々が数多くいる。それは一人親方。労働者を雇用せずに自分自身や家族で作業する建設職人を指す。

 一人親方は大工や左官、型枠など建設職人の様々な領域で増えているが、個人事業主という扱いになるため労働保険の対象外。労働者ではないため、厚生労働省の統計には表れない。だが、その数は無視できるものではない。

 「死亡者を見れば、多い時で労災件数の2割、少なくとも1割は統計外」。大阪府内の建設職人を束ねる業界団体、大阪府建団連の北浦年一会長は指摘。ある大手ゼネコンの所長も、「10回に1回は一人親方」と打ち明ける。

建設業における労働災害発生状況

 労災の発生そのものが少ないゼネコンや建設現場もあり、一概には言えないが、労災認定を受けた建設職人が10人いれば、それ以外に統計に含まれない一人親方が1~2人は含まれていることになる。建設業界における労災の死傷者数は2009年で2万1465人。1割でも2000人を軽く超える。

 統計外の労災が目立つようになった要因の1つは一人親方の増加だ。

 建設業界は元請けのゼネコンによる統括施工管理と専門工事業者による分業施工が一般的だ。ゼネコンを頂点に、1次下請けや2次下請けが支える重層下請け構造になっている。現在、この構造は多層化しており、4次下請け、5次下請けなども見られる。需給調整やリスクヘッジのために始まった下請け構造がこうも多層化したのは、下請け各社が社会保険や労働保険の負担に耐えきれなくなったことが一因だ。

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「“消えた”労働災害の真実」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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