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ご相談
就職セミナーに行っていますが就職できません。いいアドバイスを。(20代女性)
遙から
学生たち対象の就職セミナーというのをよくニュースで見る。面接時の話し方、表情、自己紹介の仕方など、懸命にレッスンする光景を見ながら、「そんな付け焼き刃で自分作りが可能だろうか」と疑念を抱いてきた。その人らしさのまま面接官の前で勝負できないものだろうか、と。
ある日、そんな私が面接官らしき立場を担わされることになった。
大学時代の先生からの依頼で、「優秀な女子学生なので、どこかに就職口がないかまずは君が面接をしてやってほしい。もう四回生なのでいい所があれば推薦してもらえないか」と。
先生自身も同伴するということなので、久しぶりにお目にかかる機会でもあり、せっかくだからランチをしながらの面接をすることになった。
その食事の席でのこと。
私は先生に酒を勧めた。すると先生は生徒にも聞いた。
「君も酒を飲むか?」
すると生徒は言った。
「うん」
…う…うん? 私は驚いた。今がなんの席か分かっているのか。ここにいるすべての大人が酒を飲んでも、面接される学生なら、というか、私がその立場なら酒は遠慮していただろう。
その学生は続けて言った。
「でも、飲んだらまた前みたいになっちゃうかも」
そして上目づかいに先生を見て妖艶に微笑んだ。
私はその様子を口をあんぐり空けながら眺めた。そして心の中でつぶやいた。
「なっちゃうかも、か…」
私の大学時代にはなかった先生と生徒の面接時のコミュニケーションモードだった。
かわいげに告白したが、つまりは、面接時で開口一番、酒にだらしないことを吐露したことになっている事実に、女子学生は気づいていない。
日本酒が運ばれた。
私は先生以外にはあえて注がず、様子を見た。学生はじっと誰かに酒を注がれるのを待っていた。やがて、先生が学生に酒を注いだ。
学生は終始、注がれる側だった。
終盤、私も注ごうとしてみた。するとすっかり飲んだ後の学生は遠慮する言葉を私に言った。
「いいです」
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