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株価低調、任天堂の内憂外患

  • 広岡 延隆,大西 孝弘

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2010年10月12日(火)

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期待の新商品「ニンテンドー3DS」が年末商戦に間に合わず株価が下落。円高の逆風に加え、急伸するソーシャルゲーム市場も背後から迫る。激化する顧客争奪戦を勝ち抜く、専用機ならではの面白さをどこまで追求できるのか。

ニンテンドー3DSの新機能を楽しむ製品発表会の来場者(千葉県・幕張メッセ 写真:広岡延隆)

 「発売は来年2月26日、希望小売価格は2万5000円とさせていただきます」。任天堂の岩田聡社長は9月29日、千葉県の幕張メッセで開催した発表会で、裸眼で3D(3次元)映像が楽しめる携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の発売日と価格を宣言した。

 3DSは、2004年発売で1億3000万台以上を販売した大ヒット商品、「ニンテンドーDS」の後継機だ。発表会で次々に披露されたネットワークを使った他人との交流機能や、内蔵3Dカメラを使った新しい遊び方に、来場者は目を見張った。だが発表会の後、各所から聞こえてきたのは「年内発売と思っていたのに」という落胆の声だった。

年末商戦に間に合わず株価急落

 発売日が伝わると、それまで堅調に推移していた任天堂の株価は一気に下げに転じ、9月29日の終値は前日比890円安の2万3010円。最大需要期のクリスマス・年末商戦に間に合わなかったのが嫌気されたためだ。

 任天堂は29日の場が引けた後、2011年3月期の業績予想を売上高で前期比23%減の1兆1000億円、純利益を61%減の900億円に下方修正すると発表。3DS発表会直後のアナリスト説明会で岩田社長は、「製品の安定供給と完成度を高めることを重視した。3DSが今後しばらく任天堂の主力となるように健全に立ち上げたい」と語った。

 しかし、任天堂のビジネスの見通しは必ずしも鮮明ではない。大ヒットしたDSと「Wii」の需要はともに一巡しており、業績は踊り場に差しかかっている。携帯型ゲーム機に関しては、3DSを軌道に乗せられるかが当面の焦点だが、早晩据え置き型のWiiについてもテコ入れの必要に迫られる。

 競合するプレイステーション3やXbox360が今年、Wiiと似た体感型の操作方法に相次いで対応したことで差別化の要素が薄れてきた。加えてWii にはテレビに接続する据え置き型ゲーム機としては、唯一HD(高品位)画質に対応していないという泣きどころがある。2011年の地上アナログ放送の終了で、普及拡大が確実視されるHDテレビへの対応に注目が集まる。

 外部環境でも逆風が吹く。ドルやユーロに対する円の独歩高が、売上高の約8割を海外で稼ぎ出す任天堂の利益を圧迫している。通期の最終利益予想を 1100億円も下方修正したのは、想定レートを1ドル=95円、1ユーロ=120円から1ドル=85円、1ユーロ=110円へと変更した影響も大きい。

 不安定な為替市場の動向で、製品の価格政策にも微妙な舵取りが要求される。3DSの2万5000円という値付けは、任天堂の携帯型ゲーム機の歴史で最も高い。3DSの海外販売価格は未決定だが、仮に米国で現在の想定レートを単純に適用すると約300ドルと現行モデルの約2倍。こうなれば、消費者離れを招く恐れもある。

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