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環境税という名の同床異夢

  • 安藤 毅,山根 小雪

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2010年10月21日(木)

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CO2(二酸化炭素)削減の切り札となる環境税創設に向けた政府・与党の議論が始まった。予算獲得を狙う関係省庁の思惑が交錯し、産業界は拙速な導入に反対する。年内決着に向け、複雑な方程式をどう解くのか。

 「導入しないという選択肢はない」

 民主党で地球温暖化対策税(環境税)創設に向けた検討を担う小委員会の中塚一宏委員長は、こう明言する。

 環境税は温暖化対策に必要な財源を確保するため、温暖化の原因になるCO2(二酸化炭素)を排出する石油や石炭などに課税する制度だ。民主党は昨年、衆院選のマニフェスト(政権公約)に「導入を検討」と明記。環境省が2010年度からの創設を要望した。

 ところが、産業界の反発や政府・与党内の調整がつかず、結論は1年先送りに。昨年12月に閣議決定した税制改正大綱には「2011年度実施に向けた成案を得るべく、さらに検討を進める」との文言が盛り込まれた。

 こういう時、「霞が関修辞学」は難解を極める。ある官僚は「『成案を得る』とは書いていない。結論を先送りする余地はある」と解説する。冒頭の中塚氏の発言はこうした「逃げ」を一蹴するものだが、政府・与党は本当に年内決着へ退路を断ったのだろうか。

環境省とタッグを組む経産省

 議論の見通しを不透明にしているのが、関係省庁の思惑の違いだ。

 昨年までと比べ、最も大きな変化は、経済産業省が環境税導入派に転じたことだ。昨年末の税制改正大綱に明記され、反対を続けるのは難しいと判断し、「増税分を経産省の施策に活用できるように実を取ることにした」(経産省幹部)。ひねり出したのが、環境省とタッグを組んでの予算獲得策だ。

 経産省は環境税の創設という形ではなく、石油や石炭などの化石燃料に課税している「石油石炭税」を増税する右の図のような案を推す。燃料の炭素排出量に応じて税率を引き上げ、今年度見込みで4800億円の税収を3000億~5000億円増やし、環境税論議に一応のケリをつけたい考えだ。

 一方、環境省は、石油石炭税の増税分を新税として切り出す仕組みを提案する。既存の税制を使って徴税コストを抑えながらも、「新税と位置づけて温暖化対策を促すアナウンスメント効果を高める」(環境省幹部)。ゆくゆくは1兆円規模で増税し、CO2削減の切り札にするという思惑がある。

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