ゲームの普及で、盛り上がる携帯電話向けSNS業界。水面下では法に触れかねない行為が蔓延している。2大勢力に挟まれたベンチャー企業から悲鳴が上がる。
「売り上げが突如半減」「事業計画が完全に狂ってしまった」…。
悲痛な声を上げているのは、携帯電話向けSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で2大勢力を築いているグリーとディー・エヌ・エー(DeNA)の争いに巻き込まれたベンチャー経営者たちだ。
今年8月初旬、DeNAが運営するSNS「モバゲータウン」にゲームを提供中のベンチャー企業の役員は、こんな連絡を受けた。「グリーに今後ゲームを出した場合、今後トラフィックを流さない(会員を誘導しない)」。DeNAからの突然な通告だった。
ほかのベンチャー企業もこう証言する。「グリーとうち(DeNA)、どっちの陣営につくんだという話をされた」。
この踏み絵はベンチャー企業だけに向けられたようだ。大手ゲーム開発企業はこう打ち明ける。「DeNAから取引停止などを依頼された事実はない」「中小のゲーム開発企業がそういう扱いを受けた事実は聞いている」。
独禁法に抵触の可能性も
そして、この通告はただの脅しではなかった。DeNAからの通告を無視してグリーへゲームを提供した企業は、次々とモバゲータウンから事実上、“抹消”されることになる。
従来、外部企業の開発したゲームは、モバゲータウンの「新着ゲーム」などのコーナーで紹介されていた。しかし、通告を無視した企業は、同コーナーから外され、検索窓から検索しても見つからず、カテゴリーからたどろうとしても見当たらなくなった。ゲーム自体が消えたわけではない。新規会員獲得の導線部分を遮断したと見られる。
騒動をIT(情報技術)情報専門サイト「TechCrunch」が報じたことで、検索結果はその後復活。ただし、いまだにカテゴリーからは抹消状態が続く。
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