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JALの効率化阻む伊丹の壁

2010年11月1日(月)

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国際化に沸く羽田空港。だが、それだけで日本の空港問題が解決されるわけではない。関西国際空港との統合に揺れる伊丹空港は、いまだに古い規制を引きずる。それは小型機の多頻度運航で効率化を目指す日本航空の再建にも影響を及ぼす。

 10月21日、この日供用が始まった羽田空港の新国際線ターミナルビルは早朝から大勢の利用客でにぎわっていた。新国際線ターミナル発の最初の飛行機となったのは韓国・金浦空港に向かう日本航空の定期チャーター便。稲盛和夫会長をはじめ、多くの日本航空関係者が同機を見送り、羽田の再国際化を祝った。

 10月31日からは欧米やアジア各国への定期便が32年ぶりに飛ぶ。発着する国際線の便数は限られるとはいえ、成田空港が開港してから事実上、国内線専用だった羽田空港の国際化で利便性が高まるのは間違いない。

 「国内線は羽田、国際線は成田」と首都圏の2空港を使い分ける「内際分離」はいびつとも言える日本の航空行政の象徴だった。その象徴が崩れたことで、日本の空の自由化が進むのではないかとの期待が高まっている。

 だが、全国に99もある日本の空港問題がこれですべて解決されるわけではない。中でも注目されるのが、関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)、神戸空港という近畿圏にある3つの空港である。近接した地域に併存する3つの空港は、これまでもその存在意義を巡って議論になってきた。

 だが、事は空港だけの問題にとどまらない。近畿圏の空港のあり方が現在、会社更生手続き中の日航の再建にも影響を及ぼしかねないからだ。

使われないプロペラ機の発着枠

 今年1月に会社更生法の適用を申請した日航は8月末に更生計画を東京地方裁判所に提出。現在は更生計画の認可を待っている。

 8月に公表された更生計画は1万6000人に上る人員削減や不採算路線の廃止などが柱になっている。最近は人員削減が思うように進まないことから、整理解雇に踏み切るかどうかが焦点となっているが、人員や路線の削減だけでは再建の道筋は描けない。

 日航が再生の要と位置づけているのが、小型機を多頻度で飛ばして効率よく稼ぐビジネスモデルへの転換だ。そのため、大型機のボーイング747-400を今年度中に全廃。一方で数十人乗りのリージョナルジェットと呼ばれる小型機を活用して、ムダを減らす。

 しかし、日航は「小型機多頻度」モデルの実現に頭を悩ませている。問題となっているのが伊丹空港なのだ。

 大阪市中心部の梅田から北西に約10kmの位置にある伊丹空港は近隣に住宅地を抱えることもあり、1960年代後半から深刻な騒音問題を抱えてきた。そのため、1日の発着回数の制限や夜間発着の禁止など厳しい規制がある。さらに総発着回数だけでなく、騒音の大きいジェット機が一定回数以上飛ばないよう制限をかけている。

周辺に住宅街が広がる伊丹空港は利便性が高い半面、常に騒音が問題となってきた(写真:読売新聞社)

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「JALの効率化阻む伊丹の壁」の著者

小平 和良

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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