• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「情報クーデター」で存在価値が失墜した民主党

【番外編】尖閣ビデオ流出問題を考える

  • タナカ(仮称)

バックナンバー

2010年11月10日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 いや、びっくりしました。衝突映像の流出の件です。

 11月4日、米グーグルの動画配信サイト「Youtube(ユーチューブ)」に、政府がひた隠しにしていた、中国漁船の衝突映像が、しかも国会議員に限定公開されたのよりもずっと長い、44分に渡って公開されてしまいました。

 画像自体は、まあそうだろうなという感じで、まだ全部見ていないのですが、ああやっぱり海はいいな、と(←ワタシは海好きなので・笑)。

 それより、こうした映像が一般流出することがびっくりです。与党/政府には衝撃が走り、野党はここを先途とばかりに責め立てています。

 鳩山由紀夫・前首相は、これを評して「情報クーデター」とおっしゃったそうですが、これが一番正しい認識と思われます。現状では、内部者による意図的な情報漏洩と考えられており、情報共有ソフトなどによる偶発的な流出とは考えられていないようです。ほかに、高度な技術を持つハッカーの仕業ということも考えられますが、原稿執筆時点では事実が特定されていません。

 その意味で早合点に終わるかもしれないのですが、重要な論点を含んでいる事件なので、今回は情報漏洩が内部者による意図的な公開であろうという憶測を前提に記述させていただきます。

尖閣ビデオ流出にまつわる4つの論点

 この件は、複数の論点が交錯しており、何を何の観点から語るかによって、評価がバラバラになってしまいそうです。また、論理も宙返りしそうなので、ちょっと論点を分解しておこうと思います。

 第一は、政府の情報管理の不備の問題。

 第二は、情報を秘匿しようとした政府判断の妥当性。

 第三は、内部告発の手段の妥当性。

 そして、

 第四は、暴力装置としての権力の崩壊。

 順に、ワタシの見解を申し上げます。

 第一の論点である政府の情報管理の不備の問題としては、実際に情報を取得し、保管している現場の管理と、それを上部から指示してコントロールする政策意思決定者の管理の2つがあります。

 業務上知り得た情報は、その権限の中でのみ使用可能であり、特に今回のように秘匿行為自体が政権の意思であるような状況下では、現場はその管理を厳密に行なうべきであって、これは上層部から特段の指示がなくても、通常よりも管理レベルを上げて万全の管理を行なうべきでした。

 しかしどうやら、これがなされていなかったようです。原稿執筆時点で流れている情報によれば、海上保安庁の情報管理方法にやや不足があったように思われます。管理強化は1カ月間なされず、その間にデータの持ち出しが可能であったかのごとく報道されています。

 これは危険なことです。今回の情報は政治案件になっていたので、その観点から注目されています。しかしこのビデオの中に、関係者の個人情報が含まれていたり、それが原因で当事者に身の危険があったりするような状況になってはたまりません。

 先日は警備関係の情報が対外流出しています。例えばこれに暴力団関係やテロ関係者と誤認された人の個人情報が含まれていたり、足抜けしたテロ関係者の情報が漏洩して旧テロ仲間から狙われたりするようなことがあってはたいへんだからです。

コメント31件コメント/レビュー

政権交代後の厚労省を見ていると、民主党は単なる暴君にしか見えませんでした。処分経験者ならともかく、処分を受けていない旧社保庁職員まで解雇する一方で未経験の派遣労働者を導入した結果、年金手続きは滞っています。●民主党は「正しいことをする」ためではなく「自党に有利な党利党略であるから実施する」ことは政権奪取後一貫していますね。もし今でも野党だったなら、間違いなく「尖閣問題のビデオを公開しろ」と叫んでいたはずです。そういう意味で民主党は最初から「臭いものに蓋」本能むきだしでしたね。小沢氏の対応が顕著ですが、自民党以上に悪質な政党だと思います。そもそも「政権交代」が目的だった政党であって、「政権を担う」ことは目的ではなかったことは、野党時代のマニフェストからも読み取れます。●1回あたり数千万円もの税金を使う「事業仕分けイベント」も、あれだけパフォーマンスだと叩かれてなお、まだやろうと言うのです。しかもイベントで仕分けたものが予算に含まれていると怒っているレンホーちゃん自体ルールが判っていない。仕分けイベントに法的根拠が無いことは民主党員も認めていますし、本来の「仕分け」は最初から公開の場「国会」でやれば良いのですし、そのための場所です。それはいっこうにやらず、しかも今から仕分けようとしている案件は、昨年の民主党自らが作成・通過させた予算なのですよ。民主党が野党に戻る日を、切に待っているところです。(2010/11/11)

オススメ情報

「オルタナティブ政治経済研究所」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

政権交代後の厚労省を見ていると、民主党は単なる暴君にしか見えませんでした。処分経験者ならともかく、処分を受けていない旧社保庁職員まで解雇する一方で未経験の派遣労働者を導入した結果、年金手続きは滞っています。●民主党は「正しいことをする」ためではなく「自党に有利な党利党略であるから実施する」ことは政権奪取後一貫していますね。もし今でも野党だったなら、間違いなく「尖閣問題のビデオを公開しろ」と叫んでいたはずです。そういう意味で民主党は最初から「臭いものに蓋」本能むきだしでしたね。小沢氏の対応が顕著ですが、自民党以上に悪質な政党だと思います。そもそも「政権交代」が目的だった政党であって、「政権を担う」ことは目的ではなかったことは、野党時代のマニフェストからも読み取れます。●1回あたり数千万円もの税金を使う「事業仕分けイベント」も、あれだけパフォーマンスだと叩かれてなお、まだやろうと言うのです。しかもイベントで仕分けたものが予算に含まれていると怒っているレンホーちゃん自体ルールが判っていない。仕分けイベントに法的根拠が無いことは民主党員も認めていますし、本来の「仕分け」は最初から公開の場「国会」でやれば良いのですし、そのための場所です。それはいっこうにやらず、しかも今から仕分けようとしている案件は、昨年の民主党自らが作成・通過させた予算なのですよ。民主党が野党に戻る日を、切に待っているところです。(2010/11/11)

今回の尖閣ビデオ流出事件は、海保職員が流出に関わった訳だが、公務員たる者がシビリアン・コントロールから離れて、業務上知りえた情報を流出させるという行為は、いかなる理由があれ許されるものではない。しかも、海上保安庁は、海の警察権力というべきもので、最もシビリアン・コントロールされるべき機関であり、この点でも看過できない。まさに、警察機構によるテロ行為であり、厳正に処罰されるべきだ。もちろん、尖閣ビデオを公開しなかった民主党にも非があると個人的には思うが、ビデオを公開させるべきか否かは、一公務員が勝手に判断し、しかも政権の意向を無視して流出させるなど言語道断。一個人として非公開に不服ならば、公務で知りえた情報を流出させるような方法ではなく、裁判所に公開の申し立てをするなど、様々な手段があったはずだ。こういう行為がまかり通るならば、例えば公務員制度改革のように、公務員にマイナスになるような政策を行う政権に対し、同様の方法をもって、阻止することなどが許されてしまうことになる。5.15事件を引き合いに出しているが、私も同感であり、こういう行為を行う組織は非常に危険だ。綱紀粛正が求められる。(2010/11/11)

第二の論点に反論します。海保の撮ったビデオ映像は、海保自身による警察活動の一環として、その行動の妥当性・正当性を専門的見地から事後的に判断することを目的として作成された公文書の一種だと考えられます。そのような判断がなされるのは主として司法の場であり、そして該当の事件は司法案件としては形式的には終了していない(被疑者は処分保留のままで、且つ告発状も提出されている)ことを考えると、それに関わる公文書の閲覧に制限を加えるのはむしろ当然のことだと思います。政府と大部分の民主党議員の態度は、自己都合によって情報を隠匿しようとしたものではなく、この種の情報へのアクセスの権利は 'right' ではなく 'privilege' の問題であり、従って誰が閲覧できるかを決める権限は専ら政府の側にあるという原則的な態度を貫いたものだと評価しています。確かに結果からみれば映像が公開されて誰かが不利になる要因はなかったかもしれませんが、そのことが「公開しない」という初期の判断を非難する理由にはならないし、それが民主党の存在価値に関わるものだというのは妥当な考えとは思いません。(2010/11/11)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大学、社会で伸びる人材に なれるか否かは、高校の教育環境に 大きく左右される。

溝上 慎一 京都大学高等教育研究開発推進センター教授