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ランの苗作り、世界で開花

向山蘭園(山梨県甲州市、洋ランの苗の生産・販売)

2010年11月10日(水)

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1970年代から、洋ランの苗の生産にバイオテクノロジーを活用してきた。クローン技術で大量生産化を図り、新品種の開発にも継続的に投資を続けてきた。近年は中国の子会社でも生産を開始、現在は売上高の4割を海外で稼ぐ。

 マリリン・モンローと元英国皇太子妃のダイアナ妃。死後も根強い人気を持つ2人には1つの共通点がある。どちらの名前も洋ランの品種名になっていることだ。洋ランは人工交配によって新しい品種を作り出せるという特徴が、世界各国の愛好家を虜にしてきた。女優らの名前を冠するのも、園芸植物としての人気の証しだろう。

本社に隣接する培養室で、新商品「クリスタルオーキッド」を手にする向山武彦社長(写真:後藤 究)

 その苗の年間生産量で世界トップ10に入るのが、向山(むこやま)蘭園(山梨県甲州市)だ。新しい洋ランの品種を開発して、その苗をクローン技術で大量に生産して、国内外の生産者に販売する。

 向山蘭園は20年以上前から海外進出を進めて、現在は売上高のうち4割強が海外分である。苗の販売本数では海外向けが国内分を上回る。輸出先はオランダやドイツ、米国、韓国、オーストラリアなど10カ国以上に及ぶ。

 花は嗜好品であるため、リーマンショックによる消費不況の影響は大きかった。加えてこの超がつく円高。同社の向山武彦社長は「創業から45年間で今が一番苦しい。円高も企業努力で何とかできる範囲内を超えている」と吐露する。2010年6月期は連結で8億1000万円を売り上げたが、この2年はほぼ横ばい。営業利益は数百万円と見られる。「将来的には売上高経常利益率10%の水準を目指したい」という向山社長にとっては、現在の収益性はあまりにも低すぎる状況だ。

クローン技術を学ぶ

 山梨はブドウや桃の産地として知られるが、花の栽培が盛んだったわけではない。向山社長はもともと県内のウイスキー工場に勤務していた。しかし「花が大好きだった。洋ランは育てるうえで知的好奇心がかきたてられる」と23歳の時に一念発起して独立。父から受け継いだ桃畑を洋ランの栽培に転用しながら規模を拡大していった。

 洋ランの価格帯は幅広い。1株数千円から、好事家垂涎の品ともなれば200万円を超える。彼らをうならせる品種の苗を作れば高値で取引されるが、向山蘭園ではマニアだけでなく広く受け入れられる品種を開発して、その苗を大量に作って各地の生産者に安く売るという方針を固めた。

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「ランの苗作り、世界で開花」の著者

上木 貴博

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者

2002年に筑波大学を卒業し、日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」「日経マネー」編集部などを経て、2016年4月から現職。製造業を中心に取材中。趣味は献血(通算185回)。相撲二段。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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