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1ドル=70円で勝つ条件

  • 加藤 修平,山根 小雪

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2010年11月15日(月)

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歴史的な円高局面であるにもかかわらず、富士重工業が最高益を達成した。収益力の高いクルマを効率よく生産、販売する当たり前の企業努力が円高に勝った。企業も地道な体質改善を続けなければ、円高耐久レースは勝ち抜けない。

富士重工業は米国での販売台数を大幅に伸ばした(写真:陶山 勉)

 「『レガシィアウトバック』の販売増が円高を跳ね返した。1ドル=70円までいっても頑張れる」。富士重工業の長門正貢副社長は顔をほころばす。

 富士重の2010年4~9月期決算は、期中平均レートが1ドル=90円と前年同期に比べて6円も円高だったにもかかわらず、過去最高の業績だった。連結売上高は前年同期比26.5%増の8039億円、営業利益は573億円である。

 同社は2007年2月に発表した2007~10年度の中期経営計画で、為替相場を1ドル=110円と仮定したうえで、2011年3月期の連結営業利益を 800億円にするという目標を立てた。ところが今期は1ドル=86円と計画に比べて24円もの円高になる見通し。「1円の円高で40億円の利益が飛ぶ」(長門副社長)にもかかわらず、同期の連結営業利益は700億円を見込む。

 中期計画通りなら、160億円の赤字。なぜ富士重は、わずか4年で860億円も利益を上積みできる体質になったのか。それは北米や中国で収益力の高い車種の販売を伸ばし、国内は市場の縮小に合わせて固定費を減らすという、2つの条件を満たしたからだ。

 好調を牽引したのは、グローバル仕様にモデルチェンジした「フォレスター」と「レガシィ」だ。

 いずれも富士重が得意の「水平対向エンジン」の4輪駆動車。車体を大きくしたところ、原油高などを受けて、もっと大型のクルマから乗り換えようとした米国の消費者の心をつかんだ。2010年4~9月期は北米の販売台数が14万4000台と前年同期比33.4%増。長らく1~1.2%をさまよっていた米国の市場シェアは2.2%まで上がった。人気車種の座を獲得しただけに、メーカー負担の販売奨励金も少なくて済んだ。

 一方で国内を中心に固定費を大幅削減した。中期経営計画において2007~10年度の4年間で2300億円と見ていた試験研究費は1753億円に圧縮。設備投資は2700億円を2265億円、2500億円を見込んだ減価償却費は2397億円にとどまった。

 「円高とは関係なく、国内市場の縮小を予測して生産能力の適正化を進めてきたことが好業績につながった」。森郁夫社長は確かな成果に自信を見せる。

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三品 和広 神戸大学教授