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賃貸派に“住宅難民”リスク

2010年11月19日(金)

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東京都心で、住宅を借りられない高齢者が増えている。リスクの高さを理由に契約を拒まれ、行き着く先は築30年以上の木造アパート。持ち家ではなく一生賃貸という選択肢にも、落とし穴が潜んでいる。

 東京都心で今、築30年以上の古い木造アパート人気が高まっている。といっても、最近流行のリノベーション物件ではない。借り手は、身寄りのない高齢者や生活保護者など、住宅に困窮した人々だ。

 東京都豊島区。西武池袋線のターミナル駅である池袋の隣駅、椎名町。かつて学生街と呼ばれた界隈の情景が、急速に変わっている。

身寄りのない高齢者が続々

 「生活保護者と高齢者。これが物件相談の2トップ」。椎名町駅前で不動産仲介業を営む、サカエ建設の佐野光代表は言う。社名こそ建設とついているが、地元の不動産会社として40年以上、仲介業を続けてきた老舗だ。

住宅を借りたくても借りられない高齢者
住宅を借りたくても借りられない高齢者。人口の高齢化とともに問題が深刻化しつつある(写真:的野 弘路)

 駅周辺には立教大学や美術系の予備校、語学学校などが集積している。かつては、年の瀬ともなると、翌春の学生生活に向けて下宿先を探す親子連れがあちこちで見られた。

 ところが、ここ10年ほどで、物件探しの主役は完全に交代した。2000年前後から、大学や専門学校は相次いで自前の寮を建設したため、学生の相談が急速に減った。代わって目立つようになったのが、先の高齢者や生活保護者である。サカエ建設も、今では物件相談の半数以上がそうした人々を相手にするものだ。

 無論、高齢者だからといって仕事への姿勢が変わるわけではない。ところが、大家の反応が芳しくないのだという。「高齢者はなるべく断ってほしいとクギを刺されることも少なくない」と佐野氏は困惑する。

 保証人のいない高齢者が新築や築浅の物件に入居することは難しく、いきおい築30年以上の古い木造アパートを紹介せざるを得ない。

 生活保護者の増加ともあいまって、都心では、高齢者による木造アパート人気という奇妙な現象が起きている。

 人口の加齢が進む日本。高齢化といえば、地方の問題と片づける人が少なくないが、実は都市部の高齢化の方が、より深刻なのである。

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「賃貸派に“住宅難民”リスク」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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