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世界各国の「次世代リーダー」を囲い込む米名門大学

日本の若者は、まだ諦められてはいない!

2010年11月25日(木)

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 今年大きく幕末ブームを巻き起こした「龍馬伝」がクライマックスに差し掛かっている。その坂本龍馬をはじめ幕末の志士たちが維新に全身全霊をかけるきっかけになったのが、マシュー・ペリー提督率いる黒船襲来だ。

 ここ、米エール大学のスターリング図書館には、ペリーの訪日随行記が保存してある。ペリー提督の通訳を務めていた2人の随行者がエール大学の出身者であったのだ。

 エール(Yale)の由来は、東インド会社の総督であったElihu Yale(エライヒュー・エール)にちなんで。黒船といい、東インド会社といい、新世界への航海にゆかりがある大学だ。そのエール大学は、次なる新世界への航海に大きく舵を切っている。

「政治の中枢」を抑えるエール大学

 アメリカ合衆国が生まれる以前の1701年に創設されたエール大学は、アメリカで3番目に古い大学だ。

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 アメリカで最も古い大学であるハーバード大学が真実の追及を怠り、堕落したと思った人々によって建立された。ちなみに、そのエールが堕落したと思った人がプリンストン大学を創設。その後、エール出身者はコーネル、ジョンズ・ホプキンス、シカゴの各大学を創設した。

 ハーバード大学が「学問の中枢」と言われるのに対し、5人の大統領を輩出したエール大学は「政治の中枢」とされている。1972年以来、米大統領選の候補者には必ずエール大学の卒業生が含まれる。2004年の大統領選挙では、主要候補6人のうち4人がエール大学出身者であった。また、大統領経験者となると、第27代ウィリアム・タフト、第38代ジェラルド・フォード、そして最近では第41代ジョージ・H・W・ブッシュ、第42代ビル・クリントン、第43代ジョージ・W・ブッシュと3代続けてエール出身だ。バラク・オバマと争ったヒラリー・クリントンがもし大統領に就任していれば、4代続けてエール出身者が大統領職に就任したことになる。

 超大国アメリカの政治の中枢を抑えてきたことに加え、エールのもうひとつの強さは、世界にその文化を喧伝してきたハリウッドでも中心にあることだ。アカデミー賞監督賞を2度受賞しているエリア・カザンとオリバー・ストーンの両監督をはじめ、同じくアカデミー賞を受賞しているマイケル・チミノ、アカデミー受賞俳優では、ポール・ニューマン やフランシス・マクドーマンド、メリル・ストリープ、ホリー・ハンター、ジョディ・フォスター(2度)、ゴールデングローブ賞受賞者でも、シガニー・ウィーバーやエドワード・ノートン(いずれも助演)らがいる。

 このエール大学の国際化を推し進めるのが、リチャード・レビン総長である。レビン総長は、1993年以来、17年以上も総長の座に君臨しており、世界の大学でも影響力を増している。というのも、レビン総長の下で副総長を務めることは世界の名門大学の総長への登竜門となっているからだ。

 例えば英ケンブリッジ大学の運営責任者であるアリソン・リチャード副総長、MIT(米マサチューセッツ工科大学)で初めての女性トップとなったスーザン・ホックフィールド総長は、レビン総長の下で副総長としてその手腕を磨いてきた。

人材を招待して研修を施す

 エール大学の戦略的ポジショニングは2つ。第一にあらゆる面で大学をグローバル化すること。第二に世界中のリーダーおよび次世代リーダーの養成を行なうこと、である。

 今の目玉企画は「エール・ワールドフェロー・プログラム」。20~40代までの世界各国の次世代リーダー候補生を、「世界を変えられる人物」との基準で、毎年10人ほど選抜し、9~12月まで大学が全額費用を持ってエール大学に招待し、大学のあらゆる施設や教授陣を活用して研修していく。今年はインド最大の紅茶メーカーの経営者、ロシアで少数株主のために財閥に立ち向かうアクティビスト、インドネシアのイスラム活動家、アフガニスタンの初等教育再生を目指す教育者などが招待されている。

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「世界各国の「次世代リーダー」を囲い込む米名門大学」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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