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税制改正も「決められない」

  • 安藤 毅,小平 和良,蛯谷 敏,小瀧 麻理子

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2010年11月30日(火)

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大詰めを迎えている2011年度の税制改正論議の先行きが不安視されている。成長戦略の目玉の法人税減税も、財源の手当てを巡る負担の押しつけ合いに終始。トップの決断なしには進まない議論だが、聞こえてくるのは指導力不足の声ばかりだ。

 「縦割りならぬ、“オレ割り”だな、あれは」。政府税制調査会の様子を傍観していたキャリア官僚がぼやく。

 省益確保のために、陰に陽に動く官僚たちを批判する際にしばしば指摘される「縦割り組織」の弊害。その官僚すら呆れる露骨な負担の押しつけ合いが、税調を舞台に繰り広げられている。

 「皆、オレの担当さえよければ、という目先の議論ばかり。誰が負担するかという話に終始している」。前出の官僚はこう言って、嘆息する。

法人減税の財源を押しつけ合い

 2011年度の税制改正論議が大詰めを迎えている。本来なら、逼迫する財政の中で、いかに国の成長につながる税制を作るかを議論する場のはずだが、現実は異なる。政府としての明確な方針を共有できていないばかりに、噴出する意見をまとめきれず、時間だけが刻々と過ぎている。

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 その象徴が、菅直人政権の成長戦略の目玉の1つとしてうたわれている法人税引き下げを巡る議論である。経済産業省は来年度から5%の法人税率引き下げを強く求めている。これに対し財務省は、5%引き下げる場合の減収見込み額1兆4000億~2兆1000億円の財源を、各種租税特別措置の見直しから捻出する案を提示した(右表)。

 この中で、最も大きい額となる可能性があるのが、揮発油税・石油石炭税のナフサ免税の見直しだ。これに加えて、「地球温暖化対策のための税」を新設することで、最大で1兆7200億円程度の財源確保が見込めるとしている。

 この案に目をむいたのが、化学業界。特に、日本経済団体連合会の米倉弘昌会長の出身母体である住友化学が直接的に影響を受けるという事情もあり、猛烈な反対運動が起きた。

 そこで税調は矛先を変える。俎上に載せたのは、法人税法そのものの規定見直しである。「減価償却制度の見直し」「貸倒引当金などの見直し」「欠損金の繰り越し控除の制限」「受取配当の益金不算入の見直し」――といった項目だ。

 特に、産業界が身構えているのが、欠損金の繰り越し控除の制限。同制度は、ある年度に企業業績が赤字となった場合、翌期以降の一定期間の黒字と相殺できる仕組みだ。今回の案では、これを年度ごとに、控除前所得の50%に制限する案が提出されている。

 影響が大きいと言われているのが、多額の繰越欠損金を抱える一部の銀行である。「貸倒引当金の廃止・縮減などとセットで見直しが進めば、業績への影響も無視できない」と、銀行幹部は眉をひそめる。

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