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日本国債の構造は「お父さんとお母さんのおカネのやりとり」のようなもの

「信頼」があればこそ成り立つ

  • 高田 創,柴崎 健

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2010年12月7日(火)

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日本の財政状態はギリシャより悪いか

 最近市場ではアイルランド国債の危機説が話題になっている。こうした動きは今年前半に生じたギリシャ危機の再来である。当時、欧州において財政破綻が不安視される国々の頭文字をとって「PIIGS」問題とされた*1

 欧州の国債危機は基本的に財政赤字問題の大きさにある。以下の図に示されるように、財政赤字の観点から見れば日本はPIIGS諸国よりもより深刻な状況にある。

 ただし、ギリシャ問題では、市場はむしろ経常収支赤字に注目していた。経常収支のマイナスが大きい国々のなかにPIIGS諸国が含まれており、PIIGS問題はむしろ、経常収支問題、対外不均衡にあると市場は意識していたようだ。

 日本とPIIGS諸国との違いは、経常収支にある。すなわち、PIIGS諸国はみな経常収支が赤字であり、基本的に国内で国債消化を行なうことができない。国債の消化を海外に依存した状態にあった。

 いっぽう日本の場合、経常収支黒字が長期にわたって続いており、国債を国内で消化できる状況にあった。数字上、日本の国債の95%以上を国内投資家が保有しているのに対し、ギリシャは25%程度でしかない。ギリシャを中心としたPIIGS諸国の債務残高水準は日本よりも低いものの、毎年の財政収支が悪化している上に、経常収支も悪化している。しかも、悪化傾向に歯止めがかかりにくい。債務残高も今後急速に拡大するリスクが存在する。

国の資金繰りは経常収支にかかっている

 ここで教科書的ではあるが、ISバランス(貯蓄投資バランス)の式を説明する。

 国内民間余剰+財政余剰=経常収支
 すなわち、
 国内資金余剰=経常収支
 となる。

*1:PIIGSとは、ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの頭文字をとったものであり、欧州の不安国の代名詞となった。

コメント2件コメント/レビュー

素人にも分かりやすい解説です。邦銀が国債を買い支えている背景は、信認があるというより、もう逃げ切れないから買い支えざるを得ないということだと思います。いつになるか分かりませんが、いずれ通貨価値の低下によるインフレと増税のセットで精算しなければならないことは規定路線ではないでしょうか。このインフレと増税にどう対処するかが考えるべきことだと思います。(2010/12/07)

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いただいたコメント

素人にも分かりやすい解説です。邦銀が国債を買い支えている背景は、信認があるというより、もう逃げ切れないから買い支えざるを得ないということだと思います。いつになるか分かりませんが、いずれ通貨価値の低下によるインフレと増税のセットで精算しなければならないことは規定路線ではないでしょうか。このインフレと増税にどう対処するかが考えるべきことだと思います。(2010/12/07)

専門家がどのように説明されようとも、税収以上に出費していることは、身の丈以上の国家運営をしていることに変わりはないのではないでしょうか。目先の景気対策ではなく、せめて今の幼児が大学を卒業するころには輝くような日本にしたいという強い意志表明が欲しい。昭和18年生まれの小生の切なる願いです。(2010/12/07)

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