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日欧、補助金切れで新エネ失速

  • 大竹 剛,山根 小雪,大西 孝弘

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2010年12月6日(月)

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京都議定書以降のCO2削減目標の合意を目指すCOP16が盛り上がらない。削減義務を負う日欧で新エネ市場が停滞し、義務のない中国で市場が拡大する皮肉。補助金の後ろ盾を失った日欧勢は、企業レベルでも主役の座から転落し始めた。

 わずか1年で世界の雰囲気がガラリと変わったーー。

 11月29日、第16回気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)がメキシコで開幕した。1年前のコペンハーゲンでのCOP15には、米バラク・オバマ大統領や中国の温家宝首相、日本の鳩山由紀夫首相など、各国の首脳が集結。世界中のメディアやNGO(非政府組織)が、極寒の中で会議の行方に関心を寄せた。だが今回は、環境政策に敏感な欧州でも報道が激減している。

 今回のCOP16で、温暖化対策での新しい枠組みが生まれる可能性は低い。CO2(二酸化炭素)排出量で世界のトップ2を占める米国と中国が、新しい枠組みの創設に消極的だからだ。米中が入らなければ、発展途上国の合意を取りつけることは不可能。今のところ、欧州連合(EU)と日本などが削減義務を負う京都議定書とは別に、米中などに削減努力を促す枠組みを、同時並行で進める案が有力だ。

新エネ補助で2兆円の赤字

 この1年で顕著になったのは、国際交渉における勢力図の変化だけではない。世界の環境ビジネスを牽引してきた日欧の地盤沈下も明らかになった。背景にあるのが、「規制」と「補助金」という、新エネ産業を牽引してきた2つの要素を、車の両輪として同時に機能させるのが難しくなったことだ。

 大手監査法人アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)のロンドン事務所が今年8月に発表した国別の「新エネルギー投資魅力度ランキング」。 2006年に調査を始めて以来初めて、米国が首位の座を中国に明け渡した。米政府の長期的な新エネ政策が依然として不透明であることがその理由だが、その一方で、長らく世界の新エネ政策を牽引してきた欧州の凋落ぶりも如実に表れている。

 例えば欧州最大の市場であるドイツは昨年の2位から3位へ、ドイツに次ぐ市場と見られていたスペインは、5位から8位へと順位を下げた。それだけ欧州の環境関連ビジネスの市場は縮小傾向が顕著だということでもある。

 きっかけとなったのは、国の補助金削減だ。

 例えば、ドイツでは今年7月、太陽光発電を対象にした電力買い取り制度、いわゆる「フィード・イン・タリフ(FiT)」が見直された。FiTは新エネ普及のための補助金制度で、欧州で新エネを普及させた最大の牽引役だった。その“虎の子”の制度にドイツは手をつけた。買い取り価格の削減幅は、設置場所に応じて8~13%で、10月以降はさらに3%カットされている。

 風力や太陽光などの導入計画が乱立し、2008年まで“新エネ・バブル”が起きていたスペインの状況は、さらに深刻だ。11月19日、スペイン政府は太陽光発電に対するFiTをドイツ以上に削減する最終決定を下した。地上に展開する太陽光パネルの場合、減額幅は45%にも上る。

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