• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

予想を大きく下回った知事選での投票率

沖縄からの無言の怒りは菅政権に届いたか?

  • 駒沢 敏器

バックナンバー

2010年12月6日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「どうにもはっきりとしない」(とうぃん、ちかみん、ならん=取ることも掴むことも難しい)とも言われた、先般の沖縄県知事選挙は(11月28日投開票)、最後まで決定的な盛り上がりを欠いたまま、どこか中途半端な印象を残して終わった。

 投票率は現職・仲井真弘多氏と新人・伊波洋一氏の両陣営が共に予測していた60%台半ばを大きく下回り、60.88%に留まった。うち男性の投票率が59.96%、女性が61.76%であり、全体としては前回の知事選挙よりも3.66ポイント下降した。それでも女性の投票率がやや上回ったのは、仲井真氏が経済振興策のひとつとして、カジノ特区案へ歓迎の姿勢を示していたからかもしれない(当選の直後、仲井真氏はカジノ案断念の意を表明した)。

普天間基地の移設問題は、知事選では争点とは言えなくなった(写真:豊里 友行)

 この度の沖縄県知事選は「普天間飛行場の危険性除去・辺野古ではなく県外移設」を主題に掲げた、「沖縄vs日本本土」の対立構造を基盤としたものでもあり、鳩山前政権の迷走ぶりに端を発した「県民の収まることのない怒り」を全国に対して改めて表明する、絶好の機会でもあった。「もはや県民の感情は沸点に近い」(元県知事・大田昌秀氏)、「沖縄は歴史の捨て子。沖縄のまえに立ちはだかっているのは“日米”ではなく“国内の壁”」(前県知事・稲嶺恵一氏)、「沖縄の民衆のメンタリティーは成長した。本土にこんなにはっきりものを言う時代は初めて」(作家・大城立裕氏)などと言われるほどに、金城竜郎氏(幸福実現党・新人)も含めたいずれの候補者に軍配が上がろうとも、県民有権者の意識や願いは熱を帯びていた。

 11日23日時点における沖縄テレビ・琉球新報による最終調査でも、「必ず・たぶん選挙に行く」と答えた有権者数は、97.5%にまで上昇していた。那覇に住む知人のジャーナリスト(元・地元テレビ局報道部副部長)の女性も、僕の個人的な質問にこう答えてきた。

 「伊波候補に投票するつもりです。日本政府からの振興策にもっとも恩恵を受けてきた県建設業協会が自由投票を選んだこともあり、伊波さんの健闘に期待します。沖縄の意思はこれまでも度々示してきましたが、もうこれで最後の表明にしたいです!」

 だというのに、概算でなぜ37%もの人たち(約38万人の有権者数に相当する)が、最後の最後で投票権を行使しなかったのだろうか。そこには事実上の一騎打ちとなった仲井真・伊波両陣営の戦術の違いと、表立って報道されることのない県民の複雑な思いがあった。

現実性のない解よりも対話を選んだ

 開票が終了した28日夜、伊波氏は次のように敗戦の弁を語った。「県民の思いは相当強かったし、運動も進展していた。結果は信じられないが、訴えが十分には届かなかった部分もある」。この言葉をさらに裏づけるように、伊波氏を応援した名護市出身の県議員は語っている。「戦術を間違えた。革新の壁を乗り越えられなかった」

 「戦術の誤り」とは、伊波氏の言葉と重ねて考えるならば、自らが掲げた「普天間飛行場ならびに在沖海兵隊はグアムに全面移転させる」との訴えが、県民に対してリアリティをもって浸透しきらなかった、ということだ。

 一方の仲井真氏は「辺野古への移設を条件つきで容認」していた立場から、「県内に移設先はない、ヤマトで探してもらいたい」と姿勢を一転させたことで、伊波氏との主張の違いを薄めることに奏功した。この変化によって、激しいとも取れる伊波氏の明快な主張は相対的に不利となり、有権者たちに一抹の不安感を与えることにもなった。さらに仲井真氏は現職の強みを利用して「民主党政権に対して門戸を閉ざさずに残す」姿勢を見せ、経済に明るい面を強調した。

コメント0

「嘆きの島 ~沖縄が抱える問題の本質とは」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官