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袋小路に入った基地移設問題

【最終回】経済的にひっ迫する米国は基地を維持できるのか

  • 駒沢 敏器

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2010年12月20日(月)

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 争点の定まらないなか、60.88%という県政後2番目に低い投票率で終わった先般の沖縄県知事選挙(11月28日投開票)は、それでもひとつの歴史的成果を残した。米軍基地を負担することで日本政府から振興策を引き出す「容認派」と、あくまでも基地の軽減・撤退を訴える「反対派」に二分された一騎打ちではなく、仲井真弘多氏(現職二期目)と伊波洋一氏(前宜野湾市長)の双方が普天間飛行場の「県外移設」を公約に掲げた、事実上、初めての容認派なしの選挙だったからだ。

 沖縄の県民はこれで事実上統一された意思表示を本土に向けておこなうことになり、それまで容認派だった人々の多くは、日本政府との対話路線を残した仲井真氏に票を投じた。

 辺野古への移設を条件つきで容認していたはずの仲井真氏が翻意したことについては、時系列で言えば2010年1月の名護市長選で移設反対派の稲嶺進市氏が勝利し、その後4月に「怒」のプラカードを掲げた県民大会が9万人(主催者発表)もの県民を集め、さらに9月の名護市議選において反対派の市議が容認派を上回ったことが背景にある。

二分されていた島は選挙前から一つに

 この流れと勢いを見て取った仲井真氏は県知事選において自分が劣勢に立たされるとの危惧を抱き、県外移設を唱えざるを得なくなった。伊波氏の人気と勢いを削ぐための「戦略」だったといえばそれまでだが、二分されていた島をひとつの方向へ定める結果になったこともまた確かだ。

2010年4月に開催された県民大会に参加した親子(写真:豊里友行)

 伊波氏が立候補を表明した当初から支持にまわり、氏の選挙活動においてひときわ尽力してきた稲嶺名護市長は、県知事選後にこのように語っている。

 「負けはしたが、仲井真氏から“県外移設”“日米合意の見直し”の言葉を引き出させたのは、ひとつの収穫」

 県外移設を口にはしても、決して「辺野古への移設反対」を明言しなかった仲井真氏については県内でも疑念が残っている。だが(日本政府の案を受け入れたうえで辞任するのではと懸念する見方もある)、公約を掲げた時の仲井真氏の文言は、思いのほか激しいものだった。

 「県内に移設先はない。ヤマトで探してもらいたい」

 ヤマトとは正確には「ヤマトゥ」と発音し、日本および日本人に対する侮蔑語として用いられる場面の多い言葉だ。鳩山由紀夫・前総理大臣がお詫び行脚として沖縄を訪れた際にも、「基地はヤマトゥへ持って返れ」「ヤマトゥの欺瞞を許すな」などのメッセージを描いたプラカードが目立った。本来であれば「日本」ないしは「本土」と表記するところを「ヤマトゥ」と露わに置き換えるほど、県民の怒りが緊張感と共に高まっていることを証明していた。

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