日本ではダントツのブランドを誇る東京大学。国内では就活における認知度をはじめとするあらゆる分野で圧倒的な勝ち組だ。しかし、世界は広い。グローバル化が進展し、同時に日本の地盤沈下が続く中、日本の頂点にあるからといって、今後の成功は安易には約束されない。

その流れを読んでのことか? 世界の名門大学でもまれるべく、東大を蹴って海を渡る若者が出てきた。今回はその一人を紹介したい。エール大学1年生の古賀健太氏だ。灘高をトップで卒業し、東大理三(医学部)合格が保証されていた俊才だ。
「東大に居ては、世界で戦える人材になれない」とエール大学に乗り込んできた。結論から言えば、1億2000万人の中から秀才が集う学校と、65億人の中の英才が集まる環境では、その舞台が与えてくれる可能性は比べ物にならない。
先輩の一言を機にエール大学にあこがれる
―― 米国の大学受験を決めたのはなぜ?
古賀 きっかけは、ハーバードに行っていた高校時代の先輩から「お前、英語しゃべれんねんから、ハーバードに来たらええやん」って言われたことでした。この一言で「ハーバードってかっこいいな」と簡単に憧れてしまったんです。
そしてちょっと調子に乗って、何も知らないくせに「ハーバードに行くぜ」って人に言いふらし始めた。引くに引けなくなってしまって(笑)。
その後に自分でいろいろ調べれば調べるほど、日本の大学よりもアメリカのIVYリーグの方が魅力的に思えてきました。その後、受験前に、実際にその先輩を訪ねてハーバードに遊びに行ったとき、アメリカの一流大学のリベラルでエネルギッシュな環境に魅了されてしまいました。
―― 受験は大変だった?
古賀 よく調べてみると、海外から学生の合格率は3%弱だと言うことが分かったんです。高校の担任の先生方も、数人を除いて反対していました。前例がそのハーバードの先輩だけだということで、古賀が受けてもきっと受からないと思っていたのだと思います。「東大にした方がいいんじゃない?」と色んな方からアドバイスされました。
高校3年生のときは、あまり学校行かずにずっと自分で勉強していました。学校に居ても、アメリカの大学受験の対策には全くならないので。このため、卒業前には、先生から「もう1日欠席が多かったら卒業できへんかってんで」って言われてしまって(笑)。でも自分でちゃんと欠席日数も数えていたんです。
周りの同級生とは、必要とされる受験対策が全く違う。そんな環境で、暗中模索しながら一人で米大向けの受験勉強をするのは、やっぱりきつかったですね。模試も何にも無い。 正直に言うと落ちるのが怖かったので、東大用の受験対策もしていました。
向こうの受験は、日本みたいにペーパーテスト一本勝負ではない。エッセイを課されるほか、面接、英語の学力試験と、人間としての総合力が試されます。「ここにあなたの自伝があるとして、その349ページ目を書きなさい」とか、「もしあなたが受験生を選ぶ側だとしたら、ここにもう一つ付け加える質問をつくってください」など、大学が作った面白い質問もありました。試験がフレキシブルでクリエイティブな分だけ、対策は難しい。結局最後は、対策なんてない。「ただ地道に頑張るしかないんだ」って、そういう結論にたどり着きました。
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前参議院議員、元内閣府大臣政務官(経済財政政策担当、金融担当)、元参議院国土交通委員長。早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号、米オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了。

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