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自治体の「宣言」にも流行がある(後編)

90年代以降は「世界」規模の問題に「地域」から情報発信

2011年1月25日(火)

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前編からよむ)

 さて、自治体の「宣言」は最近20年の間に、どんな流行を生みだしたのでしょう。そしてそれらの流行は、どんな行政課題を反映したのでしょうか。前編に引き続き、自治体の「宣言」について探っていきます。

自治体宣言で「暴力追放と防犯」は最大のテーマ

 1980年代の中期、地方自治体の間には「平和都市宣言」という地方行政の範囲を超えた宣言が流行しました。この流行傾向が1980年代の後期以降、身近な問題に一気に揺り返すことになります。その身近な問題とは「暴力追放と防犯」でした。つまり「暴力追放宣言」や「防犯都市宣言」など、治安に関する宣言が相次いだのです。

 実はこの「暴力追放」と「防犯」こそが、歴史的に見て、自治体宣言における最大のテーマとなっています。北海道で「暴力」または「防犯」が名前に入っている治安系宣言の数は186件。これは道内の宣言の約4分の1に相当します。

 なお地方自治体によっては「暴力追放」と「防犯」を1つの宣言としてまとめている場合もあります。北海道の場合「暴力」と「防犯」の双方を名前に持つ宣言は17件ありました。これは道内の治安にかかわる宣言の約20%に相当します。

暴力追放宣言(1) ~90年代前期に制定のピーク~

 話を分かりやすくするため、話を「暴力追放宣言」に絞って分析しましょう。まず名前に「暴力」が付く宣言は、道内に87件存在しました。これは道内宣言の約12%、治安にかかわる宣言の約47%に相当します。

 もちろん80年代以前にも「暴力追放」をうたった宣言は存在しました。例えば羅臼町(らうすちょう)は1964年に「暴力追放宣言」を制定しています。また1965年には8つの市町が「暴力追放宣言」を制定するミニブームも起きています。当時暴力団の世界では、組織の広域化や大型化が進んでいました。警察が暴力団の壊滅作戦である「第1次頂上作戦」を実施したのが1964年のことです。

 しかしながら「暴力団追放宣言」の制定が本格化するのは1980年代後期から1990年代前期にかけてのことでした。実際この10年間(1995年~1994年)に、道内では実に59件の宣言が登場しています。これは道内の暴力追放にかかわる宣言の68%に相当します。

 とりわけ目立っているのが1991年から1992年にかけての集中的な制定ブームです。この2年だけで30件の宣言が登場したのです。いったいこの2年の間に何があったのでしょうか。

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「自治体の「宣言」にも流行がある(後編)」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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