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「月30万円ほしい」それ、先に言うか?

たった10万を稼ぐのがどんなにしんどいことか

2011年1月28日(金)

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 新卒ですがまだ就職が決まらず、条件が良い所は落ち、条件の悪い所へはイマイチ積極的になれず、選ぶ基準すら分からなくなってしまいました。どうすればいいでしょうか。(20代女性)

 遙から

 私の知人が店をオープンした。たまたま彼と親しくなった男性が、魅了されたと言ってそれまでの仕事を辞め、彼の店に「一緒に働きたい」と転がりこんできた。惚れこまれたほうは悪い気がするわけもなく、それを意気に感じた知人は一緒に働くことにした。しばらく経って給料の話になった。

 男性は言った。
「月、30万円はほしい」

 その額を聞き、がく然としたと言う。一人で立ち上げたばかりの店で収入もそれほどなく、男性はまだまったく役に立たないにもかかわらず要求だけが一人前だったからだ。

 「僕には養う家族がいるから」とも男性は言ったという。

 知人は、「俺が前の仕事を辞めてくれと頼んだわけでも、一緒に働こうと頼んだわけでもない。勝手に辞め、勝手に転がり込み、家族がいるからと言われても」と心で嘆いたそうだ。

 そんな愚痴を聞いた私は、似た話を思い出した。

 私のプロダクションで、私の担当マネージャーに私の親族をつけたらどうかという提案があがった時のことだった。

 「マネージャーが甥とかだったら腹も立たないでしょうから」という。

 私には大卒で20代の甥が十数人いて、そのほとんどが無職かフリーターであることを知っての提案だった。私はすかさず辞退した。
「うちにはロクな甥はいませんから」

 社長が言った。
「それは身内だからそう映るだけで、社会に出ればちゃんとした青年のはずだ。面接して私が判断するからぜひ連れていらっしゃい」

 私はどう想像してみてもあのぐうたらな甥連中が、社会で一人前の立ち振る舞いをする姿には現実味を持てず、首を傾げたまま家で長老の兄嫁に相談した。

 家族会議の後、もっとも我が親族でマシだと兄嫁が判断した甥を一人、面接に行かせることになった。

 面接日、私や家族はずっと落ち着かなかった。やがて面接が終わった頃、社長から私に電話が入った。
「遙さん、あれはダメだよ」

 事情を聞いた。

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「「月30万円ほしい」それ、先に言うか?」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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