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調剤実質値下げの波紋

  • 飯山 辰之介,池田 信太朗

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2011年2月7日(月)

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ドラッグストア店頭に掲げられた「100円1ポイント」。これは値引きか値引きにあらざるか。厚生労働省の見解は二転三転し、企業は対応に追われた。混乱する薬事行政。その背景には、高齢化を背景に膨れ上がる医療費がある。

 公共事業の次は「規制仕分け」――。行政刷新会議の規制・制度改革に関する分科会は1月26日、規制改革の方針を示す報告書をまとめた。約250項目の規制・制度の見直し案が並ぶ。ここに「一般用医薬品のインターネット等販売規則の緩和」の文字が並ぶのを見て、医薬品販売関係者は「またか」と半ばあきれ顔だ。

 ネット業界の激しい反発を招きながら、一部医薬品のネット販売を禁じる改正薬事法が施行されたのは2009年9月。わずか十数カ月で、再度の方針転換の可能性が出てきたのだ。

 二転三転する薬事行政と、それに翻弄される企業。この構図は何もネット販売規制に限ったことではない。

解禁、なのに自粛要請

 東京都内の大学病院前にあるマツモトキヨシの店舗では、昨年11月から調剤窓口で保険調剤の一部負担金に2%のポイントを発行していた。1ポイントは1円に相当し、一般医薬品や食品などの購入に充てられる。

昨年秋から「処方箋でもポイントがたまる」との掲示を見かけることが増えた(ツルハドラッグ小竹向原店)

 小売業の店頭では見慣れた光景。だが、調剤となれば話は変わる。

 「ポイントをつけるなんて想像もできなかった」。日本薬剤師会の山本信夫副会長は言う。調剤薬局が患者から受け取る代金は、健康保険法とそれに付随する省令で厳密に定められており、値引きは許されない。同会はポイント付与は実質的な値引き行為に当たると考えている。山本副会長は「全国どこでも同じ価格で処方薬を買える、日本の保険制度を根本から否定する行為だ」と怒りを隠さない。

注:グローウェルホールディングスの実施店数は11月末時点。一部チェーンではキャンペーンなどで2%以上のポイントを発行

 ではなぜ、調剤に対するポイント発行の動きが広がったのか。

 きっかけを作ったのは厚生労働省自身だ。それまで各社からの問い合わせに「調剤に対するポイント付与は値引きに当たる」と回答してきた厚労省が昨年夏、突然「ポイントを発行することを規制する法律はない」と見解を翻した。

 この“解禁”を受けて、昨年の秋頃から調剤窓口を併設するドラッグストアが、相次いで調剤費の支払いに自社ポイントを発行し始めた(9ページの表)。

 スギ薬局は549店舗に、グローウェルホールディングスも450店舗で独自ポイントを発行している。どのチェーンのポイントも調剤処方の支払いには使えないが、それ以外は通常のポイントと同様、大衆薬や化粧品、食品などの購入に利用できる。昨年12月から数店舗で実験を始めたCFSコーポレーションは「他社が始めている以上、対応しないわけにはいかない」(経営企画室)と話す。

 ところが一転、1月19日に当の厚労省が「ポイント発行を自粛すべき」とも読み取れる通知を出す。いわく、「ポイント発行を規制する法令はない。だが、そもそも調剤薬局はポイントなどの経済的付加価値でなく、服薬指導などの質で競争すべきである」。

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