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「食育」や「婚活」に2匹目のドジョウはいるのか?

便乗命名が本家並に成功する方法

2011年2月8日(火)

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 よく「柳の下にいつもドジョウはおらぬ」とか「二匹目のドジョウ」といった慣用句を聞くことがあります。柳の下で一度ドジョウをとらえたことがあっても、次もそこにドジョウがいるとは限らない。つまり一度成功したからといって、2度目も成功するとは限らないことを意味します。

 とは言うものの、とかく人間は「過去の成功体験」にとらわれるものです。それは言葉の世界でも同じこと。一度「婚活」のような流行語が登場すると、それに追従するかのように「恋活」「美活」「家活」などの造語が登場する傾向があります。

 さてこれらの便乗語の中に「本家と同じぐらい成功する言葉」は存在するのでしょうか。今回はいくつかの流行語について、その便乗語がどれだけ広まっているのかを分析してみました。

 なお以下の記述では、分析の基準としてグーグルのフレーズ検索(注:引用符で囲む検索。「スローフード」の場合「ファストフードをスローに食べる」などの表現を検索対象から外すことができる)を使いました。一匹目のドジョウ、例えば「婚活」の登場数を基準として、二匹目以降のドジョウ(例:恋活・美活など)の登場数を比較します。一匹目に匹敵する(または一匹目を超える)登場数があれば、その便乗行為は「成功」していると見なせそうです。果たしてどうなりますか。

便乗命名と言えば「あの」グループ

 まず例題として、アイドルグループの「AKB48」を取り上げます。固有名詞ではありますが、便乗命名が流行しているので例題としました。

 AKB48について少し復習しましょう。プロデューサーの秋元康が「会いに行けるアイドル」をコンセプトにグループをデビューさせたのが2005年。それ以来このグループは東京・秋葉原の常設劇場を拠点に活動しています。一昨年から始めた『シングル選抜総選挙』がメディアで話題になり、高い知名度を獲得しました。AKBは「秋葉原」を由来とする命名です。

 そしてAKB48の認知度が向上したことから、これに便乗した命名も流行することになりました。つまり「アルファベット+数字」というグループ命名が、多数登場したのです。

 そもそもAKB48自身が、この命名による複数の姉妹プロジェクトを抱えています。名古屋・栄を拠点とするSKE48(SKEとは栄のこと)、20歳以上のメンバーで構成するSDN48(SDNは主な公演日である土曜夜、Saturday Nightのこと)、大阪・難波を拠点とするNMB48(NMBは難波のこと)が誕生しました。このすべてが「アルファベット3文字+48」の命名方法を受け継いでいます。

ちまたに続々と現れる「アルファベット+数字」の名前

 またAKB48に関係ないアイドルプロジェクトも「アルファベット+数字」の名前を名乗るようになりました。例えば2008年にデビューしたJK21(ジェーケーツーワン)は、関西を中心に活動する女性アイドルグループです。JKという命名は、結成当時に女子高生のメンバーが多かったことに由来するようです。

 このほかにも、VKB428(ビジュアル系男性によるアイドルグループ)、BRW108(AV女優によるグループ。BRWは悩ましいビッチ、香しいリッチ、愛おしいウィッチの略としている)、OJS48(秋元康プロデュースで警察OBが結成したグループ。OJSは「おじさん」の略)、AKBN0(赤羽を拠点に活動する低予算アイドルグループ)など様々なアイドル(?)が登場しました。

 便乗命名はアイドル以外の分野にも広がりました。例えば広告分野では、全日空がANA47と題して47都道府県のご当地美女を紹介するサイトを公開。遊園地の「としまえん」(東京・練馬)は、TSM48と題して48人の「年増女性」が登場するポスターを公開しました。広告以外ではロールケーキの商品名(STB48、STBはストロベリーの意)、東京・江古田のキャバクラの店名(EKD48)なども登場しています。

AKB48便乗の限界点は「本家の2桁下」

 ではこれらの命名は、本家「AKB48」と同じ程度の知名度を獲得できたのでしょうか。命名ごとにグーグルのフレーズ検索を行った結果を以下のグラフに示しました。検索結果の登場数は執筆当時のもの。グラフの横軸が「対数目盛」である点にご注意ください。「1E+3」は10の3乗(1000)の意味です。したがって左から千、1万、10万とけたが上がっていきます。便乗の原型となった言葉(つまり一匹目のドジョウ)には緑の印を付けました。

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「「食育」や「婚活」に2匹目のドジョウはいるのか?」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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