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不動産、「カネ余り」活況の死角

  • 蛯谷 敏,安藤 毅

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2011年2月21日(月)

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中古アパートを次々と1棟買いする個人、再び活気づくREIT(不動産投資信託)…。リーマンショック以降、干上がっていた不動産市場が再び動き始めた。ただし、資金は局所的に集中している。背景には、銀行の融資姿勢の変化がある。

 「今年は“バランスシート”をパンパンに膨らませていきますよ」

 目の前に座った会社員は喫茶店のテーブルに身を乗り出すと、力強く言い切った。男性の名は川上哲夫氏(仮名)、34歳。金融機関に勤める普通のサラリーマンである。

 バランスシートとは、借金で買う不動産を指す。川上氏は2年前から、不動産投資にのめり込んでいる。世界金融危機後の混乱が続いていた2009年3月、ある不動産ファンドが所有していた中古アパートを1棟買いしたのを皮切りに、次々と物件を購入。現在は東京・阿佐ケ谷や栃木県鹿沼市などに中古アパートを 4棟、総額で1億5000万円の資産を保有している。

「松戸や柏はもうバブル」

 現在、銀行からの借入金残高は1億2000万円。年収の10倍を軽く超えるが、川上氏にはおびえた様子は微塵もない。それどころか、自身の与信枠いっぱいまで買い進めるつもりだという。目標資産は6億円。「こんなチャンスはめったにない。えり好みせずに買えるだけ買う」と、川上氏は強気の姿勢を崩さない。

 リーマンショック以降、停滞が続いていた国内不動産市場。その一部に、活気が戻りつつある。

 まず、動き始めたのが個人だ。土地は「今が底値」と見た個人投資家が、昨年あたりから様子見の姿勢を一転させ、積極的な買いに走っている。

 日本銀行によると、国内銀行の「個人による貸家業」向け貸出残高は、統計を取り始めた2009年6月の19兆6754億円から、2010年12月には20兆6630億円と、1兆円近く増えた。

 インターネットを検索すれば、サラリーマンや個人投資家を対象にした不動産投資指南サイトやセミナー案内のサイトが山のようにヒットする。

 「(千葉県)松戸市や柏市あたりの物件は、もうバブル。収益物件に投資する個人が増え、売買代金が上がっている」と川上氏は言う。それでも、全国には割安な物件がまだ残っていると言い、それらを狙った投資家は今後も増えると見ている。

 不動産の買いに動き出したのは、個人だけではない。

 「REIT(不動産投資信託)にカネが戻ってきた」。ある不動産会社社長は顔をほころばせる。ここ数年、停滞が続いていたREIT市場だが、昨年10月を境に状況が一変した。日本銀行が金融緩和策の一環として、買い入れ資産の対象にREITを組み入れたのだ。

不動産市況は回復しつつあるとの声も聞こえ始めたが…(写真と本文は関係ありません)
(写真:村田和聡)

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