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NTTデータ、聖域にメス

  • 戸川 尚樹(日経ビジネス記者)

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2011年2月25日(金)

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ITサービス大手のNTTデータが子会社再編に乗り出す。世界トップ5入りという目標の達成を確実なものにするためだ。国内子会社を集約する受け皿会社を4月に新設する。

 「山登りで言うと5合目まではたどり着いたが、ここからが正念場」。IT(情報技術)サービス大手であるNTTデータの山下徹社長はこう気を引き締める。情報システムの開発・運用・保守を手がける同社は、「2013年3月期の売上高1兆5000億円」という経営目標を掲げている。2011年3月期の売上高は1兆1600億円を見込むが、2年間で3400億円を上積みするのは容易ではない。国内のIT需要の回復は遅れており、予断を許さない状況だ。

 目標の達成に向け同社は、これまで手をつけてこなかった聖域にメスを入れる。国内子会社の再編がそれだ。「売上高100億円前後の子会社を集約し競争力を高める。規模が小さく知名度もないままでは、優秀な人材を採用できず、成長もままならない」(山下社長)。

 これら国内子会社の再編は、これまでNTTデータではタブーとされてきた。母体が顧客企業の情報システム子会社であるため、NTTデータの意向だけで機構改革に踏み切れなかった。

 公共分野(官公庁)向けのシステム開発事業に依存していた同社は2002年から2009年にかけて、日本たばこ産業(JT)や積水化学工業などの情報システム子会社を買収。これにより、法人分野(企業)のシステム開発事業を伸ばした。元親会社からのシステム開発や運用・保守といった仕事を安定的に請け負える体制を整えた一方、売上高100億円前後の企業を10社近く抱え込むことになった。

 子会社を集約することで、ERP(統合基幹業務システム)ソフトの導入ビジネスや、業界別のシステム運用・保守といった得意分野に注力する。経理や人事など共通部門の合理化も進める。子会社を集約する受け皿会社は、4月に立ち上げるNTTデータビジネスシステムズ。システム子会社の労働組合や、システム子会社の母体だった顧客企業の幹部と「慎重に議論を進めているところ。理解を得てから年内にも順次、新会社に集約していく」(山下社長)。

 国内だけでなく、欧州や米国、中国など海外で買収したシステム会社の再編も進める。米国や欧州、中国、アジアの4つの地域統括会社や、独SAP製ERP ソフト導入を専門とするITサービス会社を作り、買収した会社をそれぞれに割り振る。この対象になるのは、独BMWのシステム子会社だったサークエントや、約1000億円で買収した米キーンなどだ。

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