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今あえて「1991年の新語」を振り返る(前編)

新旧の新語から探る「失われた20年」

2011年2月22日(火)

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 長期にわたる経済停滞を表す「失われた10年」(lost decade)は、古今東西に用例が存在する人気表現です。古くは第2次世界大戦後の英国や1980年代の中南米などで、このような表現が登場しました。

 もちろん2011年の日本人にとって「失われた10年」と言えば「バブル崩壊後の経済停滞期」を指します。この表現は1990年代の末期に経済分野の論評で頻出するようになり、そのまま定着しました。

 もっともバブル崩壊の時期を1991年ごろと仮定すると、今年はすでにバブル崩壊から20年にあたります。つまり「失われた“10年”」は、いつの間にか「失われた“20年”」になっています。朝日・読売・毎日・産経の4紙において「失われた20年」という表現が見出しもしくは記事本文に登場する記事数は、2011年だけで117件も存在します(2月16日現在)。

 そこで今回は、この「失われた20年」の出発点となった1991年に焦点を当てて、当時の「新語」や「流行語」をふり返ってみることにしました。当時の世相と現在の世相を比較することで、日本や世界がどのような「20年」を体験してきたのかを分析してみることにします。今回はその「前編」です。

1991年は「冷戦終結」と「バブル崩壊」の年

 まず前提として、1991年がどんな年だったのか簡単に復習しておきましょう。

 国際社会では大きな出来事が2つ起こりました。1つは「湾岸戦争」。1990年8月にイラクがクウェートに侵攻したことを発端に、1991年1月から2月にかけて、米国を中心とする多国籍軍がイラクを攻撃して勝利した戦争でした。

 もう1つの大きな出来事は「ソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)の解体」です。1980年代後半に当時のゴルバチョフ・ソ連共産党書記長が政治改革運動「ペレストロイカ(再構築の意)」を進めたこと、さらには東欧の共産主義諸国で民主化運動が盛んになったことなどが、ソ連を解体に導きました。ソ連の解体は、第2次世界大戦の後ながらく続いた「冷戦」に終結をもたらしました。

 いっぽう日本社会の中で起きた最大の出来事が「バブル経済の崩壊」でしょう。

 バブル経済とは、実体経済とはかけ離れた地価や株価の高騰が続く現象を指します。1985年以降のプラザ合意(為替レートの安定化合意)以降、金融緩和が進行して企業などの「財テク」資金が土地や株に流れるように。これが地価や株価の高騰につながりました。しかしながら、公定歩合の引き上げや総量規制(不動産向け融資の抑制通達)の実施を契機に、1990年代の初頭にバブルは崩壊しました。

 もちろんバブル崩壊は、ある時に一瞬にして起こったわけではありません。株価や地価の下落や、これらに端を発する経済停滞は1990年代の前半に徐々に進行しました。ですがこの原稿では、1991年をバブル崩壊の「代表年」として設定します。ちなみに言葉としての「バブル経済」が新語・流行語大賞を受賞したのは1990年末のこと。一般市民が経済の異常性に気付き始めた時期だったと言えます。

1991年の「新語・流行語大賞」

 ではここから本題。1991年の新語と流行語についてふり返ってみましょう。まずはその入口として1991年の「新語・流行語大賞」(自由国民社)を取り上げます。

 なお当時の同賞は、現在のように、順位なしに10語を選出して、そのうちの数語を大賞に選ぶ形式ではありませんでした。年間大賞1語(ほかの部門賞とは独立して選出)、新語部門3語、表現部門3語、流行語部門3語、大衆部門3語、特別部門2語の計15語を選出しています。以下に、その受賞語と受賞者を挙げます。

画像のクリックで拡大表示

 当時を知る人にとっては、懐かしい言葉が並んでいるのではないでしょうか。一方、この記事をお読みになっている若い人の中には、言葉の意味や背景が分からない方もいらっしゃるかもしれませんね。

 ここからは受賞語の一部について「当時の時代背景」と「現代との関連性」を分析してみることにしましょう。

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「今あえて「1991年の新語」を振り返る(前編)」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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