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それでも予算は可決される?! 連立政権が日本をおかしくする

日本の統治機構の問題点

2011年2月23日(水)

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おいしいところをさらう小政党

 日本のメディアを見ると、管政権が迷走し、予算成立が厳しくなってきたと報道されている。菅首相は、与謝野氏を入閣させ、小沢斬りを断行するなど、大連立も党の一体化も自ら不可能にし、自分で自分の首を絞めているようだ。個人的には、予算が成立せず、公債特例法も可決されない方が日本の改革につながると思う。赤字国債を発行させず、予算の手当てのない政策もやめさせ、必要な財源を国有財産からねん出する。これが日本財政のあるべき姿だ。 しかし、それでも私は、予算は可決されると思う。その理由は日本の統治機構の最大の欠陥にある。最後の最後に「小政党が連立して一番おいしいところを持っていく」のだ。

 小政党を取り込んで予算を成立させることは、日本政治のさらなる低迷につながる。ただ、小政党のインセンティブとしては、「どうせ次の選挙前には何が起こるか分からない。それなら、支持者層を固めるための政策実現に走ろう」となる。

 小政党にとって、年度末に向けて、ジリジリと条件交渉のハードルは下がり、果実のうま味は増し、国民に響きのよい大義名分がそろってくる。それを素知らぬ顔で批判しながら待っている小政党(たち?)。「国民生活のために!」「国家財政を守るために!」との旗を掲げ、「苦渋の選択だ」と演技で顔をしかめながらも、心ではガッツポーズする政治家たちの顔が浮かぶ。

強すぎる参議院の存在

 戦略も戦術もなく、政局の読みも素人以下の今の菅首相なら、事実上白旗を上げることになる連立にも飛びつくだろう。予算を成立させるためには、実際のところ、この方法しか望みはない。そしてこの不安定で一貫性のない連立政治が日本をさらにおかしくしていくだろう。

 日本政治が連立頼みになる理由はいくつかある。
・強い参議院の権限
・一票の重みの違い
・メディアの報道姿勢
・政党ガバナンスのなさ

 首相が強いリーダーシップを発揮できないのは仕組みの問題である。1つは参議院が強すぎること。日本の参議院は、世界中の二院制の中で、最も強い権力を持つ第2院である。世界中の2院制の中で、第2院が否決した法案を第1院が再議決する際に、第1院に3分の2による議決を要求しているのは、日本の二院制だけである。

政権交代には国政選3連勝が必須

 つまり、衆議院で多数を得ても、実は政権交代とは言えないのだ。衆参両院で過半数取らないと、政権運営は事実上できない。つまり、6年間で最低3回はある参・衆・参の国政選挙を3連勝で乗り越えないと真の政権交代にならないのだ。これはほぼ不可能なことである。

コメント37

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「それでも予算は可決される?! 連立政権が日本をおかしくする」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師