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テレビ局の緊急特番、ネット再送信相次ぐ

建前論を吹き飛ばし公益性に基づく判断を示したことへの共感

2011年3月12日(土)

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 「停電のため、テレビがご覧になれない地域があります。人命にかかわることですから、少しでも情報が届く手段があるのでしたら、活用して頂きたく存じます(ただ、これは私の独断ですので、あとで責任は取るつもりです)」

 NHK広報局が発したこのつぶやきが、未曽有の被害に立ちすくむ人々の考え方を、一歩前に向かわせたのかもしれない。3月11日午後2時50分に発生した東北地方太平洋沖地震。その直後、ある一般ユーザーが動画配信サイトのユーストリームで、NHKのテレビ放送の同時再送信を勝手に始めた。これについてツイッター上から寄せられた、著作権上の問題がないかとの質問に応えたものだ。

 もちろん杓子定規に言えば、法律上は問題がある行為といわざるを得ないだろう。だが、この回答の直後からツイッター上では、NHK広報局の担当者の姿勢を応援するつぶやきが相次いだ。これまでテレビ局はこれまで自らのビジネスモデルを崩す恐れが大きい、ネット上での番組再送信に否定的だった。だが多くの人が深刻な被害に直面する中、そうした建前論を吹き飛ばし公益性に基づく判断を示したことへの共感が広がった。

 こうした世論に押されたばかりではなかろうが、テレビ局は相次いでネット再送信に動いた。NHK、TBS、テレビ朝日が放送中の緊急特番の同時再送信を、ユーストリーム上の公式チャンネルで自ら開始した。フジテレビはユーストリームアジアに対して、再送信を許諾した。ニコニコ動画もNHKとフジテレビの承諾を得て、同時再送信を実施している。

 今回の大震災に伴い、東北・関東で大規模な停電が起きた。警報や災害情報の重要な伝達手段となっているテレビが使えない状況に陥った人が少なくなかった。こうした動画配信サービスは電源がとれない状況でもスマートフォンなどから利用できるため、停電地域や深刻な被害に見舞われた地域で不安な夜を過ごす人々にとって有効な情報取得手段になったことだろう。

 固定電話や携帯電話は通話規制がかけられ、地震から24時間以上が経過した現在も、東北地方や関東地方でつながりにくい状況が続く。その中でインターネットが安定して利用出来る情報伝達のライフラインになりつつある。記者の周囲でも通話や携帯電話メールはつながりにくいものの、インターネット電子メールはスムーズにやり取りできていることが多い。インターネットは複数のサーバーを経由して情報を伝達するが、一部サーバーに障害が発生してもそれを回避するよう設計されている。その特長が、今回のような大規模災害においても生きているようだ。

 なお、ラジオ放送の再送信をスマートフォンやノートパソコンで聴取できるサービス「RADIKO」もあるので、状況に合わせて利用して欲しい。ただし、こうしたネット放送をサービスにアクセスが集中するとサーバーに負荷がかかる恐れがある。通常通りテレビやラジオが利用出来る環境にいる人は、不要なアクセスは控えて欲しい。

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「テレビ局の緊急特番、ネット再送信相次ぐ」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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